2019年

8月

21日

ドラッグストアで財布の紐を締めない訪日外国人、為替レートによる購買の変化!

ドラッグストアで財布の紐を締めない訪日外国人たち、家電との違いは何だ!?

(ニュースイッチ 2019年08月09日)
ドラッグストアの販売額が上昇を続けている。
食品が最も大きく、ビューティーケア(化粧品・小物)、家庭用品、一般用医薬品と続くという。
「爆買い」が起こった理由は、訪日客にとって為替レートが有利に働き、家電を含むあらゆる商品が買われたが、為替レートが不利になると、家電は買われなくなったが、医薬品・化粧品は、購入額を減らすものの、購入者数が増えたので上昇基調は変わらなかったという。
中国人の90%、香港人の75%がドラッグストアで買物をするといい、中国語を話す店員を雇用し、POP、免税カウンター、決済サービスが多いことが頷ける。
【ポイント】
ドラッグストアの販売額が上昇を続けている。商品別の寄与度が最も大きいのは食品である。

ドラッグストアの中でも、食品の品揃えが豊富な郊外の大型店舗はスーパーと、オフィスワーカーなどの需要で弁当やホットスナックも取り扱う都市部の小型店舗はコンビニと競合する。
経済産業省の商業動態統計調査が「ドラッグストア」として調査集計を開始した2014年以来、販売額が4年連続して前年比プラスが続いており、最も勢いのある業態だ。 
食品に次ぐのはビューティーケア(化粧品・小物)、家庭用品、OTC医薬品(一般用医薬品)は4番目だ。医薬品・化粧品小売業の販売額を見ると、販売額前年比が上昇した要因は、医薬品・化粧品の販売量が確実に増えたことにある。
近年、ドラッグストアで訪日外国人観光客向けのサービスとして、中国語など外国語で書かれた広告や、免税カウンター、各種決済サービスを利用できるレジや、外国語で応対する店員を目にすることが多い。
訪日外国人消費額が最も大きな国は中国(含む香港)が約34%を占めるが、訪日中国人のうち約90%、訪日香港人のうち約75%がドラッグストアで買物をするようだ。

訪日外国人による医薬品・化粧品等(トイレタリー、健康グッズ、香水も含む)の買物額の推移は右肩上がりで上昇している。訪日外国人消費全体が低下した2016年後半に、医薬品・化粧品等の買物額も低下したが、2017年には再び上昇し、2018年は通年で6,413億円だった。
訪日外国人が医薬品・化粧品等をドラッグストアで購入するデータが存在しないため、その割合を100%、50%、25%として試算した。
化粧品には百貨店でしか販売していない商品もあり、全てをドラッグストアで購入するとは考えにくいが、仮に50%をドラッグストアで購入したとしても、そのインパクトは10%と大きな影響を持つ。

訪日外国人の家電等の買物額は、為替レートが円に対して強い時期に増え、医薬品・化粧品等も、為替レートが有利になった2015年頃に買物額が急上昇した。その後、為替レートが不利になった2016年あたりから家電は減少したが、医薬品・化粧品は、購入者単価はややマイナスになっているものの、購入者数が増加を続け、購入額前年比も小幅なマイナスにとどまっている。
家電などは為替が不利だと一人当りの購入額が小さくなるだけでなく、購入自体を取りやめる人が多いが、医薬品・化粧品では、財布の紐を引き締める要因にはなるものの、購入を取りやめるまでには至らないようである。
為替レートのもたらす「お得感」が購買意欲に影響することには変わりないが、商品単価が小さい医薬品・化粧品等ではその影響は小さく、訪日外国人は安定的な顧客となりつつある。

 

2019年

8月

20日

タビナカ業界を席巻しはじめた「グーグル」、競争に勝ち残るのはグーグルか ?

タビナカ業界を席巻しはじめた「グーグル」、次の起きることと競争に勝つためにすべきことを考えた【外電】

(トラベルボイス 2019年8月3日)
現地ツアーやアクティビティを扱うビジネスが激化している。しかし同じコンテンツを販売チャンネルを変えたものがほとんどで、アクティビティに新奇性が感じられない。
グーグルが「コミッション率0%」で、アクティビティの予約に参入しているようだ。
過去の旅行の情報量では、グーグルにかなわない。グーグルがこの分野で勝者になるだろうとのレポートだ。
【ポイント】
現地ツアーやアクティビティを扱うビジネスは、ホテル予約(またはホテルと航空券のセット予約)に強いOTAが勝利すると予想していた。
最近の注目株は、ゲットユアガイド(GetYourGuide)、クルック(Klook)、エアビーアンドビー(Airbnb)など、「垂直型」に事業を拡大している企業だ。
彼らは、消費者への予約・販売から実際に体験を提供するところまで、一貫して自社ブランドで展開し、その強みはイノベーションを迅速に進められる点にある。
グーグル/アンドロイドの新サービスが、旅行リテールにおける変化をさらに加速する。
グーグルが開発中のサービス「Googleで予約(リザーブ・ウィズ・グーグル:Reserve with Google)」。OTAは、グーグルの「コミッション率0%」の好待遇と引き換えに、自社の重要なデータをグーグルに渡している。
• サプライヤー各社は、OTAに対する間違った警戒感から、非オンライン旅行会社との取引を増やすべきだと確信している。そこでグーグルに頼ってしまう。
• ベンチャーキャピタルに支援されているOTAは成長を急ぐ。なぜならVCは成長率で評価する。

サプライヤー各社が予約システムを整えるようになり、OTA側は、現地ツアーやアクティビティの在庫確認や予約がスムーズになった。だが同時に、サプライヤーのデータがリテール側に筒抜けになり、情報のガードは脆弱になった。
プロダクトの契約担当チームと開発担当者が12カ月を費やして、タビナカプランのサプライヤーの予約システムに接続できるようになったら、“壁”はなくなったのと同じだ。

航空会社やホテルチェーンは、こういう時、パートナー企業の力を借りる。しかし有能なチームと百万ドル規模の資金があれば不可能ではない。
データによる防御壁がなくなった状態で、グーグルがローカルツアーサプライヤーのメタリテーラーとして動き出せば、これまでのリテール戦略に勝ち目はない。勝者はグーグルだろう。

• 人手によるキュレーションでもAIを使ったマシンラーニングでも、顧客に対するキュレーションや提案力を磨くことだ。成功に欠かせないのは、大量の顧客データ(例えば前回、同じ都市に旅行したとき、どんな体験が気に入ったのか。逆に、気に入らなかったこと、その理由など)。
旅行先での現地ツアーやアクティビティは、たびたび購入しないので、こうした情報は重要。
• 自立走行車両を活用したツアーのプラットフォーム運営会社オーツアー(Autoura)は、デジタル技術とモビリティ・プラットフォームを生かし、今までになかったタビナカ体験を作り出している。
クルック、ゲットユアガイド、エアビーアンドビーなども、自社ブランドを冠した独自のツアーや体験を商品化している。
現地ツアー&アクティビティのサプライヤーが、顧客とトラブルで悩んでいることは
• 独立して営業しているが、特定のブランド傘下にあり、そのマーケットプレイス経由で、同じ基準を守ったサービス提供を義務付けられている。
• 予算がある利用者は、シェフによるクリエイティブな料理を期待しているが、予約プラットフォームは、コモディティを扱う仕様にしかなっていない。

• サプライヤー:これまでのテクノロジー開発はリテール業務の改革に重点が置かれていた。一方で、現地体験やツアーそのものを変革し、これまでにないものを創り出すイノベーションは皆無だ。 • 非グーグル系リテーラー:キュレーションに力を入れる方向に戻るのか。顧客ベースは同じタイプが多く、キュレーション効果が期待できるか。キュレーションの後に続くプロダクトは“万人向け”のものか、それともマネジメントしやすい5万件の体験ツアーを取扱い、それなりの数の予約を、それぞれの契約各社に届けられるのか。
一般的なOTAの場合、抱えている顧客の嗜好はバラバラなので、プロダクトのキュレーションが成果を上げる可能性は薄い。結局、万人向けのプロダクトを中心に扱うことになる。
これがグーグルが参入しようとしている領域だ。
• グーグルの手に渡ったデータは、代金を払わない限り、入手することはできない
• グーグルはアグリゲーターであり、すべてのデータを集める。より好みはしない。
• 思い出に残るかどうかではなく「できるかどうか」、実際に対応できること(例:営業時間)にフォーカスしたコンテンツを提供するのが重要。
• グーグルは、プライベートツアーのガイドより、アトラクション施設の方が扱いやすい。
• グーグルは位置情報を活用することで、地元に詳しい人たちが提供する現地ネタや交通情報を案内する「ローカルガイド」サービスにも対応可能。
• AIによる対応を除き、グーグルはカスタマーサービスを提供しない。
• すべてのサービスが、すべてのグーグルサービスをサポートしている。
大手リテーラーにとって問題になるのは、同じ現地サプライヤーのプロダクトを扱っている場合だ。過去の旅行についての情報量では、グーグルにかなわない。
これに対し、垂直型に事業展開している各社(ゲットユアガイド、クルック、エアビーアンドビーなど)が、グーグルの猛攻撃に対する防御の壁は、多少は堅牢と思われる。

2019年

8月

19日

京都57 ホテルの客室稼働率82.0%、 2016年をピークに低減 (2019 年上半期)

京都市観光協会データ月報(2019 年6月および上半期)について

(京都市観光協会 2019年08月02日)
京都市57 ホテルの客室稼働率は82.0%と、 2016 年上半期の 87.0%をピークに低減している。
外国人比率は46.3%となりシェア拡大が 続いている。
外国人宿泊延べ人数は、中国 28.1%、アメリカ 15.6%、台湾 8.7%。
客室稼働率が前年同月比 4.4%減となるとともに、平均客室単価が同 1.2%低下した。
大阪においても客室収益指数が5.4%減となったが、大阪は平均客室単価も4.9%減となっている。
 
【ポイント】
京都 57 ホテルにおける2019 年上半期(1 月~6 月)の外国人比率は、前年同期を 3.1増の46.3%となり、外国人客のシェア拡大が 続いている。
客室稼働率は 2016 年上半期の 87.0%をピークに 86.7%、86.1%と低減し、2019 年上半期 は82.0%となった。
外国人宿泊延べ人数は、中国 28.1%、アメリカ 15.6%、台湾 8.7%、オーストラリア 5.9%、韓国 4.4%となり、前年同期と順位に変動はなかった。

延べ人数伸率は、イギリス(同 37.5%増)、イタリア(同 34.8%増)、中国(同 32.2%増)、ドイツ(同 27.7%増)、アメリカ(同 23.7%増)、オーストラリ ア(同 20.0%増)など、中国や欧米豪が堅調。
客室稼働率(OCC)が前年同月比 4.4%減と なるとともに、平均客室単価(ADR)が同 1.2%低下し、これに伴い、客室収益指数(RevPAR)は同 5.6%の低下となった。

大阪においても客室収益指数(RevPAR)が 5.4%減と京都と同程度低下しているが、大阪では平均客室単価(ADR)4.9%減が主な要因となっていることに対し、京都では客室稼働率(OCC)の4.4%減が主な要因となって おり、客室単価は一定の水準を維持している。

 

2019年

8月

18日

観光協会とDMOとの違い 意思決定から見る「一般社団法人」と「一般財団法人」の違い!

観光協会とDMOは何が違うのか? 法人格の視点から意思決定プロセスの改善を考えた【コラム】

(トラベルボイス 2019年8月17日)
 
 
日本版DMOが展開されるようになり、「一般社団法人」が多くとなっている。
DMO登場以前の観光協会は、同業者組合、互助会という側面が強く、行動原理が事業者視点であるのに対し、DMOは顧客視点となり、一部事業者から反対意見が出ても、地域としての競争力を高めることを優先されるようになったという。
本レポートは、さらに「一般社団法人」でなく、「一般財団法人」とすることが有効と述べられている。
「一般社団法人」は年会費が基礎的収入であるため、事業計画も単年度でつくりあげるが、「一般財団法人」の場合、基金をもつことで中長期的な時間軸での事業計画を立案できるという点は重要だ。
 
 
【ポイント】
日本版DMOが政策として展開されるようになって以来、観光推進組織の創設や法人化が進んでいる。
かつて、観光協会の多くは任意団体だったが、着地型旅行が登場し始めた2000年台の中頃から、各種の契約行為や主催旅行の催行などを目的に、法人格を取得する動きが顕在化した。

2001年に株式会社南信州開発公社が、2003年に株式会社ニセコ観光協会が創設され、2004年にNPO法人ハットウ・オンパク、2005年にNPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構、一般社団法人白馬村観光局が創設されている。
2005年の第3種旅行業の特例は、こうした動きを更に加速させることとなり、株式会社昼神温泉エリアサポート(2006年)、松之山温泉合同会社まんま(2008年)、株式会社小値賀観光まちづくり公社(2009年)、一般社団法人飯山観光局(2010年)などが創設されるに至った。
そして、観光庁は2010年、全国で特徴的な動きをしている観光推進組織を「地域いきいき観光まちづくり2010年」として取りまとめた。
2000年代は、株式会社やNPOを採用することが少なくなかった。しかし現在では、ほぼ「一般社団法人」の一択となっている。
理由は、社団法人が一般と公益に区分されたことで、公益性を排除した一般社団法人を簡単に創設可能となったことが大きく影響している。

DMOの法人格として、一般社団法人が適切かどうかという点では、疑問が残る。
そもそも社団法人とは、組合形態を法人化したもの。社団法人では会員を「社員」と呼ぶが、社員が共同で課題に対応していく組織が社団法人となる。これは、当事者自身で、または専門家に依頼して問題解決をおこなうのではなく、共通する利害関係者が連携することで解決する手法となる。

DMO概念登場以前の観光協会は、共同事業体、同業者組合、互助会組織という側面が強かった。地域で集客を目的としたイベントを開催したり、行政に陳情をしたりする場合、バラバラでは対応が困難です。
一方で、(一般)社団法人は対応が容易となった。
観光協会(Tourism Organization)とDMOの違いは、端的に言えば、観光協会では行動原理が事業者視点であるのに対し、DMOは顧客視点であるということです。
事業者視点では、不利益を生じる事業者がいる取り組みを進めることができません。つまり、「誰も反対しない」取り組みしかできないことになる。
それに対して顧客視点の場合、ターゲットの顧客に「刺さる」かどうかが判断基準となる。その結果、一部事業者から反対意見が出されることがあっても、地域としての競争力を高めることが優先される。

ただ現実的には、ターゲットを設定した時点で「誰も反対しない」ものとなりがち。仮に特定セグメントをターゲットとしても、それ以外の市場についても、ジェネラルな対応をするという判断に至ることがある。そのため、投入できるリソース(資金や人材、時間)が分散し、集客のしきい値を超えることができないこととなる。
マーケティングの重要性が叫ばれ、以前に比べて多くのマーケティングデータが取得できるようになったにもかかわらず、結果として、やっていることはあまり変わらない…というのが実情だ。

一般社団法人は、互助会組織を運営するのに適した法人形態でした。社員(会員)を集め、社員から会費を集め、その資金の使途については、社員から互選された理事が決定する形態です。
一般社団法人では、会員要件を設定することで、参加者を選別することも可能。正会員と準会員などに分け、理事は正会員から互選するといったことが可能となる。

議決権は会費口数に比例することが多いですが、地域の特性上、大手事業者だからといって議決権確保のために、あからさまに口数を増やすということが難しい。そうなると、議決権は事業所の数が多い中小事業者が握ることになる。
こうした状況は、構造的にマイノリティの意見は通りにくく、新しいことをしたい若手経営者や外部からの参入者が組織(一般社団法人)に参加しないという事態も招いてしまう。
外部から専門人材を招聘したとしても、その専門人材は、顧客視点での戦略立案は難しく、社員(会員)の意見を聞くところから始めなければならないことになる。
パレートの法則で言えば、地域の観光は2割の事業者が牽引しているにもかかわらず、8割の事業者の声を踏まえないと事業を組み立てられない構造にある。その結果、DMOと名前を変えても、結局「これまでと同じ」路線が強化されやすくなる。

意思決定プロセスの構造的な問題に対応するには、法人格を一般財団法人とすることが有効ではないかと考える。
一般社団法人も、一般財団法人も、外形的に大きな違いはないが、社団法人は社員という人の集まりが基軸になっているのに対し、財団法人は基金という資金が基軸となっている。
財団法人には議決権を持った会員という概念が存在しない。賛助会員制度を設けている法人は多数あるが、これは会費を納めるだけで、議決権はなく、明示的なリターンも不要となります。

一般財団法人の執行部(理事、監事)は、社員総会にて選出され、その事業計画、決算も同様。一般財団法人の場合は、第3者機関的な評議員会にて選出、了承されます。
一般社団法人は年会費が基礎的な収入であるため、事業計画も単年度でつくりあげていくことが求められるのに対し、一般財団法人の場合、基金をもつことで中長期的な時間軸での事業計画を立案することが可能。

宿泊税が顕在化してくると、行政は持続的にDMOに対して活動資金を拠出できるようになる。
一般財団法人であれば、その活動資金を単年度の事業費としてだけでなく、数年間にわたって自立的に利用できる基金として受領することもできる。

基金は株式会社の資本金に近い性質を持つが、財団法人の場合、基金に寄付した時点で、寄付者は資金に対する一切の権限が喪失する。つまり、寄付をしたからといって、議決権が高まるわけではなく、配当金が得られるわけでもない。

一般財団法人の執行部は、会員(事業者)ではなく、法人に設定されたミッションに従った行動を行いやすくなる。専門人材を招聘し、ある程度痛みの伴う取り組みもおこないながら地域の競争力を高めるには、より好適な法人形態だと言えるのではないか。

一方で、一般社団法人であっても、社員(事業者)が、観光協会とDMOとの違いを認識し、DMO活動を支えるような体制が取れるのであれば、実行上の問題はない。一般財団法人よりも、会員との距離が短い分、むしろ、より強力な体制となることも期待できるメリットもある。

 

2019年

8月

17日

中国人の台湾への個人旅行取り止めで、訪日中国人がさらに増える! =中国メディア

台湾の個人旅行ストップで、日本に赴く中国人観光客がさらに増える可能性=中国メディア

(Searchina 2019年8月5日
 
 
日韓関係の対立が深まり、航空機の運休などの影響が出ているが、台中関係においても、中国から台湾への個人旅行を暫時取り止めとなり、観光客が70万人減るという。
政治問題で、平和につながる観光に影響が出るのは好ましくないが、台湾行きを断念した中国人が旅行先を日本とする動きがあると、中国メディアが伝えた点は注目に値する。
 
 
【ポイント】
日本と韓国が政治的対立を深め、韓国国内で日本製品や日本旅行のボイコットが盛り上がりを見せ、訪日韓国人観光客の数が減り始めているという。一方、中国本土は台湾への個人旅行を暫時取り止めることを発表した。
中国メディア・大衆網は、この夏に台湾旅行を予定していた中国本土の観光客が日本もしくは東南アジア諸国に流れる可能性が高いとする記事を掲載した。

中国の文化・観光部が、8月1日より中国本土の47都市の住民による台湾旅行を一時停止することを発表し、発表から初めての週末を迎えたが、大きな混乱はなかったと伝えた。

8月中旬に台湾への個人旅行を予定していた済南市の男性は、すでに渡航手続きを終えていたため今回の発表の対象にはならず、台湾に赴くことができたが、状況を見て中止を決定したとしている。
夏休みに子どもと台湾に行く予定だった青島市の男性は「子どもにとっては待ちに待った夏休みなので、台湾には行けなくなったがどこかに行きたい」と語り、日本に行くかタイに行くかで悩んでいたと伝えた。

台湾は、中国本土の言葉がそのまま通じること、交通の利便性が高いことから個人旅行の人気目的地になっていたとし、台湾観光当局は、今年8月から来年2月にかけて台湾に赴く中国本土観光客が70万人減るとの予測を示した。

日韓関係がぎくしゃくするとともに、中国と台湾の関係も現状は決して良好ではない。
そして、中韓関係もTHAADミサイル問題から続く微妙な状況から脱していない。
東アジアの観光市場で活況を呈しているのは中国本土、台湾の観光客による訪日、そして、日本人による台湾訪問ぐらいのようである。

 

日本のクルーズ船利用者がインバウンド・日本人とも過去最高!

2019年

8月

21日

ドラッグストアで財布の紐を締めない訪日外国人、為替レートによる購買の変化!

ドラッグストアで財布の紐を締めない訪日外国人たち、家電との違いは何だ!?

(ニュースイッチ 2019年08月09日)
ドラッグストアの販売額が上昇を続けている。
食品が最も大きく、ビューティーケア(化粧品・小物)、家庭用品、一般用医薬品と続くという。
「爆買い」が起こった理由は、訪日客にとって為替レートが有利に働き、家電を含むあらゆる商品が買われたが、為替レートが不利になると、家電は買われなくなったが、医薬品・化粧品は、購入額を減らすものの、購入者数が増えたので上昇基調は変わらなかったという。
中国人の90%、香港人の75%がドラッグストアで買物をするといい、中国語を話す店員を雇用し、POP、免税カウンター、決済サービスが多いことが頷ける。
【ポイント】
ドラッグストアの販売額が上昇を続けている。商品別の寄与度が最も大きいのは食品である。

ドラッグストアの中でも、食品の品揃えが豊富な郊外の大型店舗はスーパーと、オフィスワーカーなどの需要で弁当やホットスナックも取り扱う都市部の小型店舗はコンビニと競合する。
経済産業省の商業動態統計調査が「ドラッグストア」として調査集計を開始した2014年以来、販売額が4年連続して前年比プラスが続いており、最も勢いのある業態だ。 
食品に次ぐのはビューティーケア(化粧品・小物)、家庭用品、OTC医薬品(一般用医薬品)は4番目だ。医薬品・化粧品小売業の販売額を見ると、販売額前年比が上昇した要因は、医薬品・化粧品の販売量が確実に増えたことにある。
近年、ドラッグストアで訪日外国人観光客向けのサービスとして、中国語など外国語で書かれた広告や、免税カウンター、各種決済サービスを利用できるレジや、外国語で応対する店員を目にすることが多い。
訪日外国人消費額が最も大きな国は中国(含む香港)が約34%を占めるが、訪日中国人のうち約90%、訪日香港人のうち約75%がドラッグストアで買物をするようだ。

訪日外国人による医薬品・化粧品等(トイレタリー、健康グッズ、香水も含む)の買物額の推移は右肩上がりで上昇している。訪日外国人消費全体が低下した2016年後半に、医薬品・化粧品等の買物額も低下したが、2017年には再び上昇し、2018年は通年で6,413億円だった。
訪日外国人が医薬品・化粧品等をドラッグストアで購入するデータが存在しないため、その割合を100%、50%、25%として試算した。
化粧品には百貨店でしか販売していない商品もあり、全てをドラッグストアで購入するとは考えにくいが、仮に50%をドラッグストアで購入したとしても、そのインパクトは10%と大きな影響を持つ。

訪日外国人の家電等の買物額は、為替レートが円に対して強い時期に増え、医薬品・化粧品等も、為替レートが有利になった2015年頃に買物額が急上昇した。その後、為替レートが不利になった2016年あたりから家電は減少したが、医薬品・化粧品は、購入者単価はややマイナスになっているものの、購入者数が増加を続け、購入額前年比も小幅なマイナスにとどまっている。
家電などは為替が不利だと一人当りの購入額が小さくなるだけでなく、購入自体を取りやめる人が多いが、医薬品・化粧品では、財布の紐を引き締める要因にはなるものの、購入を取りやめるまでには至らないようである。
為替レートのもたらす「お得感」が購買意欲に影響することには変わりないが、商品単価が小さい医薬品・化粧品等ではその影響は小さく、訪日外国人は安定的な顧客となりつつある。

 

2019年

8月

20日

タビナカ業界を席巻しはじめた「グーグル」、競争に勝ち残るのはグーグルか ?

タビナカ業界を席巻しはじめた「グーグル」、次の起きることと競争に勝つためにすべきことを考えた【外電】

(トラベルボイス 2019年8月3日)
現地ツアーやアクティビティを扱うビジネスが激化している。しかし同じコンテンツを販売チャンネルを変えたものがほとんどで、アクティビティに新奇性が感じられない。
グーグルが「コミッション率0%」で、アクティビティの予約に参入しているようだ。
過去の旅行の情報量では、グーグルにかなわない。グーグルがこの分野で勝者になるだろうとのレポートだ。
【ポイント】
現地ツアーやアクティビティを扱うビジネスは、ホテル予約(またはホテルと航空券のセット予約)に強いOTAが勝利すると予想していた。
最近の注目株は、ゲットユアガイド(GetYourGuide)、クルック(Klook)、エアビーアンドビー(Airbnb)など、「垂直型」に事業を拡大している企業だ。
彼らは、消費者への予約・販売から実際に体験を提供するところまで、一貫して自社ブランドで展開し、その強みはイノベーションを迅速に進められる点にある。
グーグル/アンドロイドの新サービスが、旅行リテールにおける変化をさらに加速する。
グーグルが開発中のサービス「Googleで予約(リザーブ・ウィズ・グーグル:Reserve with Google)」。OTAは、グーグルの「コミッション率0%」の好待遇と引き換えに、自社の重要なデータをグーグルに渡している。
• サプライヤー各社は、OTAに対する間違った警戒感から、非オンライン旅行会社との取引を増やすべきだと確信している。そこでグーグルに頼ってしまう。
• ベンチャーキャピタルに支援されているOTAは成長を急ぐ。なぜならVCは成長率で評価する。

サプライヤー各社が予約システムを整えるようになり、OTA側は、現地ツアーやアクティビティの在庫確認や予約がスムーズになった。だが同時に、サプライヤーのデータがリテール側に筒抜けになり、情報のガードは脆弱になった。
プロダクトの契約担当チームと開発担当者が12カ月を費やして、タビナカプランのサプライヤーの予約システムに接続できるようになったら、“壁”はなくなったのと同じだ。

航空会社やホテルチェーンは、こういう時、パートナー企業の力を借りる。しかし有能なチームと百万ドル規模の資金があれば不可能ではない。
データによる防御壁がなくなった状態で、グーグルがローカルツアーサプライヤーのメタリテーラーとして動き出せば、これまでのリテール戦略に勝ち目はない。勝者はグーグルだろう。

• 人手によるキュレーションでもAIを使ったマシンラーニングでも、顧客に対するキュレーションや提案力を磨くことだ。成功に欠かせないのは、大量の顧客データ(例えば前回、同じ都市に旅行したとき、どんな体験が気に入ったのか。逆に、気に入らなかったこと、その理由など)。
旅行先での現地ツアーやアクティビティは、たびたび購入しないので、こうした情報は重要。
• 自立走行車両を活用したツアーのプラットフォーム運営会社オーツアー(Autoura)は、デジタル技術とモビリティ・プラットフォームを生かし、今までになかったタビナカ体験を作り出している。
クルック、ゲットユアガイド、エアビーアンドビーなども、自社ブランドを冠した独自のツアーや体験を商品化している。
現地ツアー&アクティビティのサプライヤーが、顧客とトラブルで悩んでいることは
• 独立して営業しているが、特定のブランド傘下にあり、そのマーケットプレイス経由で、同じ基準を守ったサービス提供を義務付けられている。
• 予算がある利用者は、シェフによるクリエイティブな料理を期待しているが、予約プラットフォームは、コモディティを扱う仕様にしかなっていない。

• サプライヤー:これまでのテクノロジー開発はリテール業務の改革に重点が置かれていた。一方で、現地体験やツアーそのものを変革し、これまでにないものを創り出すイノベーションは皆無だ。 • 非グーグル系リテーラー:キュレーションに力を入れる方向に戻るのか。顧客ベースは同じタイプが多く、キュレーション効果が期待できるか。キュレーションの後に続くプロダクトは“万人向け”のものか、それともマネジメントしやすい5万件の体験ツアーを取扱い、それなりの数の予約を、それぞれの契約各社に届けられるのか。
一般的なOTAの場合、抱えている顧客の嗜好はバラバラなので、プロダクトのキュレーションが成果を上げる可能性は薄い。結局、万人向けのプロダクトを中心に扱うことになる。
これがグーグルが参入しようとしている領域だ。
• グーグルの手に渡ったデータは、代金を払わない限り、入手することはできない
• グーグルはアグリゲーターであり、すべてのデータを集める。より好みはしない。
• 思い出に残るかどうかではなく「できるかどうか」、実際に対応できること(例:営業時間)にフォーカスしたコンテンツを提供するのが重要。
• グーグルは、プライベートツアーのガイドより、アトラクション施設の方が扱いやすい。
• グーグルは位置情報を活用することで、地元に詳しい人たちが提供する現地ネタや交通情報を案内する「ローカルガイド」サービスにも対応可能。
• AIによる対応を除き、グーグルはカスタマーサービスを提供しない。
• すべてのサービスが、すべてのグーグルサービスをサポートしている。
大手リテーラーにとって問題になるのは、同じ現地サプライヤーのプロダクトを扱っている場合だ。過去の旅行についての情報量では、グーグルにかなわない。
これに対し、垂直型に事業展開している各社(ゲットユアガイド、クルック、エアビーアンドビーなど)が、グーグルの猛攻撃に対する防御の壁は、多少は堅牢と思われる。

2019年

8月

19日

京都57 ホテルの客室稼働率82.0%、 2016年をピークに低減 (2019 年上半期)

京都市観光協会データ月報(2019 年6月および上半期)について

(京都市観光協会 2019年08月02日)
京都市57 ホテルの客室稼働率は82.0%と、 2016 年上半期の 87.0%をピークに低減している。
外国人比率は46.3%となりシェア拡大が 続いている。
外国人宿泊延べ人数は、中国 28.1%、アメリカ 15.6%、台湾 8.7%。
客室稼働率が前年同月比 4.4%減となるとともに、平均客室単価が同 1.2%低下した。
大阪においても客室収益指数が5.4%減となったが、大阪は平均客室単価も4.9%減となっている。
 
【ポイント】
京都 57 ホテルにおける2019 年上半期(1 月~6 月)の外国人比率は、前年同期を 3.1増の46.3%となり、外国人客のシェア拡大が 続いている。
客室稼働率は 2016 年上半期の 87.0%をピークに 86.7%、86.1%と低減し、2019 年上半期 は82.0%となった。
外国人宿泊延べ人数は、中国 28.1%、アメリカ 15.6%、台湾 8.7%、オーストラリア 5.9%、韓国 4.4%となり、前年同期と順位に変動はなかった。

延べ人数伸率は、イギリス(同 37.5%増)、イタリア(同 34.8%増)、中国(同 32.2%増)、ドイツ(同 27.7%増)、アメリカ(同 23.7%増)、オーストラリ ア(同 20.0%増)など、中国や欧米豪が堅調。
客室稼働率(OCC)が前年同月比 4.4%減と なるとともに、平均客室単価(ADR)が同 1.2%低下し、これに伴い、客室収益指数(RevPAR)は同 5.6%の低下となった。

大阪においても客室収益指数(RevPAR)が 5.4%減と京都と同程度低下しているが、大阪では平均客室単価(ADR)4.9%減が主な要因となっていることに対し、京都では客室稼働率(OCC)の4.4%減が主な要因となって おり、客室単価は一定の水準を維持している。

 

2019年

8月

18日

観光協会とDMOとの違い 意思決定から見る「一般社団法人」と「一般財団法人」の違い!

観光協会とDMOは何が違うのか? 法人格の視点から意思決定プロセスの改善を考えた【コラム】

(トラベルボイス 2019年8月17日)
 
 
日本版DMOが展開されるようになり、「一般社団法人」が多くとなっている。
DMO登場以前の観光協会は、同業者組合、互助会という側面が強く、行動原理が事業者視点であるのに対し、DMOは顧客視点となり、一部事業者から反対意見が出ても、地域としての競争力を高めることを優先されるようになったという。
本レポートは、さらに「一般社団法人」でなく、「一般財団法人」とすることが有効と述べられている。
「一般社団法人」は年会費が基礎的収入であるため、事業計画も単年度でつくりあげるが、「一般財団法人」の場合、基金をもつことで中長期的な時間軸での事業計画を立案できるという点は重要だ。
 
 
【ポイント】
日本版DMOが政策として展開されるようになって以来、観光推進組織の創設や法人化が進んでいる。
かつて、観光協会の多くは任意団体だったが、着地型旅行が登場し始めた2000年台の中頃から、各種の契約行為や主催旅行の催行などを目的に、法人格を取得する動きが顕在化した。

2001年に株式会社南信州開発公社が、2003年に株式会社ニセコ観光協会が創設され、2004年にNPO法人ハットウ・オンパク、2005年にNPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構、一般社団法人白馬村観光局が創設されている。
2005年の第3種旅行業の特例は、こうした動きを更に加速させることとなり、株式会社昼神温泉エリアサポート(2006年)、松之山温泉合同会社まんま(2008年)、株式会社小値賀観光まちづくり公社(2009年)、一般社団法人飯山観光局(2010年)などが創設されるに至った。
そして、観光庁は2010年、全国で特徴的な動きをしている観光推進組織を「地域いきいき観光まちづくり2010年」として取りまとめた。
2000年代は、株式会社やNPOを採用することが少なくなかった。しかし現在では、ほぼ「一般社団法人」の一択となっている。
理由は、社団法人が一般と公益に区分されたことで、公益性を排除した一般社団法人を簡単に創設可能となったことが大きく影響している。

DMOの法人格として、一般社団法人が適切かどうかという点では、疑問が残る。
そもそも社団法人とは、組合形態を法人化したもの。社団法人では会員を「社員」と呼ぶが、社員が共同で課題に対応していく組織が社団法人となる。これは、当事者自身で、または専門家に依頼して問題解決をおこなうのではなく、共通する利害関係者が連携することで解決する手法となる。

DMO概念登場以前の観光協会は、共同事業体、同業者組合、互助会組織という側面が強かった。地域で集客を目的としたイベントを開催したり、行政に陳情をしたりする場合、バラバラでは対応が困難です。
一方で、(一般)社団法人は対応が容易となった。
観光協会(Tourism Organization)とDMOの違いは、端的に言えば、観光協会では行動原理が事業者視点であるのに対し、DMOは顧客視点であるということです。
事業者視点では、不利益を生じる事業者がいる取り組みを進めることができません。つまり、「誰も反対しない」取り組みしかできないことになる。
それに対して顧客視点の場合、ターゲットの顧客に「刺さる」かどうかが判断基準となる。その結果、一部事業者から反対意見が出されることがあっても、地域としての競争力を高めることが優先される。

ただ現実的には、ターゲットを設定した時点で「誰も反対しない」ものとなりがち。仮に特定セグメントをターゲットとしても、それ以外の市場についても、ジェネラルな対応をするという判断に至ることがある。そのため、投入できるリソース(資金や人材、時間)が分散し、集客のしきい値を超えることができないこととなる。
マーケティングの重要性が叫ばれ、以前に比べて多くのマーケティングデータが取得できるようになったにもかかわらず、結果として、やっていることはあまり変わらない…というのが実情だ。

一般社団法人は、互助会組織を運営するのに適した法人形態でした。社員(会員)を集め、社員から会費を集め、その資金の使途については、社員から互選された理事が決定する形態です。
一般社団法人では、会員要件を設定することで、参加者を選別することも可能。正会員と準会員などに分け、理事は正会員から互選するといったことが可能となる。

議決権は会費口数に比例することが多いですが、地域の特性上、大手事業者だからといって議決権確保のために、あからさまに口数を増やすということが難しい。そうなると、議決権は事業所の数が多い中小事業者が握ることになる。
こうした状況は、構造的にマイノリティの意見は通りにくく、新しいことをしたい若手経営者や外部からの参入者が組織(一般社団法人)に参加しないという事態も招いてしまう。
外部から専門人材を招聘したとしても、その専門人材は、顧客視点での戦略立案は難しく、社員(会員)の意見を聞くところから始めなければならないことになる。
パレートの法則で言えば、地域の観光は2割の事業者が牽引しているにもかかわらず、8割の事業者の声を踏まえないと事業を組み立てられない構造にある。その結果、DMOと名前を変えても、結局「これまでと同じ」路線が強化されやすくなる。

意思決定プロセスの構造的な問題に対応するには、法人格を一般財団法人とすることが有効ではないかと考える。
一般社団法人も、一般財団法人も、外形的に大きな違いはないが、社団法人は社員という人の集まりが基軸になっているのに対し、財団法人は基金という資金が基軸となっている。
財団法人には議決権を持った会員という概念が存在しない。賛助会員制度を設けている法人は多数あるが、これは会費を納めるだけで、議決権はなく、明示的なリターンも不要となります。

一般財団法人の執行部(理事、監事)は、社員総会にて選出され、その事業計画、決算も同様。一般財団法人の場合は、第3者機関的な評議員会にて選出、了承されます。
一般社団法人は年会費が基礎的な収入であるため、事業計画も単年度でつくりあげていくことが求められるのに対し、一般財団法人の場合、基金をもつことで中長期的な時間軸での事業計画を立案することが可能。

宿泊税が顕在化してくると、行政は持続的にDMOに対して活動資金を拠出できるようになる。
一般財団法人であれば、その活動資金を単年度の事業費としてだけでなく、数年間にわたって自立的に利用できる基金として受領することもできる。

基金は株式会社の資本金に近い性質を持つが、財団法人の場合、基金に寄付した時点で、寄付者は資金に対する一切の権限が喪失する。つまり、寄付をしたからといって、議決権が高まるわけではなく、配当金が得られるわけでもない。

一般財団法人の執行部は、会員(事業者)ではなく、法人に設定されたミッションに従った行動を行いやすくなる。専門人材を招聘し、ある程度痛みの伴う取り組みもおこないながら地域の競争力を高めるには、より好適な法人形態だと言えるのではないか。

一方で、一般社団法人であっても、社員(事業者)が、観光協会とDMOとの違いを認識し、DMO活動を支えるような体制が取れるのであれば、実行上の問題はない。一般財団法人よりも、会員との距離が短い分、むしろ、より強力な体制となることも期待できるメリットもある。

 

2019年

8月

17日

中国人の台湾への個人旅行取り止めで、訪日中国人がさらに増える! =中国メディア

台湾の個人旅行ストップで、日本に赴く中国人観光客がさらに増える可能性=中国メディア

(Searchina 2019年8月5日
 
 
日韓関係の対立が深まり、航空機の運休などの影響が出ているが、台中関係においても、中国から台湾への個人旅行を暫時取り止めとなり、観光客が70万人減るという。
政治問題で、平和につながる観光に影響が出るのは好ましくないが、台湾行きを断念した中国人が旅行先を日本とする動きがあると、中国メディアが伝えた点は注目に値する。
 
 
【ポイント】
日本と韓国が政治的対立を深め、韓国国内で日本製品や日本旅行のボイコットが盛り上がりを見せ、訪日韓国人観光客の数が減り始めているという。一方、中国本土は台湾への個人旅行を暫時取り止めることを発表した。
中国メディア・大衆網は、この夏に台湾旅行を予定していた中国本土の観光客が日本もしくは東南アジア諸国に流れる可能性が高いとする記事を掲載した。

中国の文化・観光部が、8月1日より中国本土の47都市の住民による台湾旅行を一時停止することを発表し、発表から初めての週末を迎えたが、大きな混乱はなかったと伝えた。

8月中旬に台湾への個人旅行を予定していた済南市の男性は、すでに渡航手続きを終えていたため今回の発表の対象にはならず、台湾に赴くことができたが、状況を見て中止を決定したとしている。
夏休みに子どもと台湾に行く予定だった青島市の男性は「子どもにとっては待ちに待った夏休みなので、台湾には行けなくなったがどこかに行きたい」と語り、日本に行くかタイに行くかで悩んでいたと伝えた。

台湾は、中国本土の言葉がそのまま通じること、交通の利便性が高いことから個人旅行の人気目的地になっていたとし、台湾観光当局は、今年8月から来年2月にかけて台湾に赴く中国本土観光客が70万人減るとの予測を示した。

日韓関係がぎくしゃくするとともに、中国と台湾の関係も現状は決して良好ではない。
そして、中韓関係もTHAADミサイル問題から続く微妙な状況から脱していない。
東アジアの観光市場で活況を呈しているのは中国本土、台湾の観光客による訪日、そして、日本人による台湾訪問ぐらいのようである。