MICEの意義

『MICE』とは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字をとった総称である。
 
『MICE』の意義は、高い経済効果、ビジネス機会やイノベーションの創出、都市のブランド力の向上だといわれ、日本で1万人規模の国際会議が開催された場合、経済波及効果が約38億円、誘発税収額が約1.6億円という。
 
米国のMICEビジネスは、売上高2,634億ドル、経済波及効果は9,073億ドル。米国の旅行・観光市場のほぼ1/4の規模で、雇用創出の直接効果は165万人、経済波及効果全体では630万人にもおよぶ。
 
世界全体の国際会議開催件数は年々増加しており、2011年は10,070件(内アジアは1,725件)。急速な経済成長を遂げるアジアの開催件数が伸びている。
域内の主要5ヶ国(日本、中国、韓国、シンガポール、豪州)の国際会議開催件数に占める日本のシェアは1991年51%から2011年21%と低下している。理由は、日本が圧倒的存在意義を示していた1990年代と比べ、現在は中国、韓国、シンガポールが躍進を遂げ、日本の独占市場で無くなったことが上げられている。MICE開催地の競争力は、1位ソウル、2位上海、3位シドニー、4位東京という意見もある。
MICE関係者によると、日本に競争力が無いわけではないが、特に日本で開催する理由も見当たらない。韓国、シンガポール、マレーシアがMICEの投資を拡大しているので、主催者にはそれらの地域のほうが魅力的に映るだろうという。
 
MICEを誘致するためには、主催者に日本で開催すればメリットが高いと感じてもらわなければならない。
大規模な国際会議や国際見本市を誘致するためには、大規模な施設が整っている必要がある。海外からの参加者は家族連れも多いので、それらを収容するホテルも必要である。また、参加者や家が楽しめる観光スポットやリゾート施設も必要である。また、外国語表記や会話力、ホスピタリティでもてなす体勢も強化しなければならない。
 
世界の有力都市では、MICEの誘致を戦略的・長期的に強化するためのマーケティング戦略を策定して、精力的に取り組んでおり、MICE関連予算も、ソウル市で3.8億円、香港4.1億円、シドニー市6.7億円(2012年11月レート)といい、日本の自治体は1000万円以上の予算を確保するところが6ヶ所、最大で5000万円〜1億円といい、規模が違い過ぎる。
 
MICEは高い経済効果を生み、人、金、情報が集積・交流する場になり、イノベーションを起こす場になっている。ここに戦略的な投資をしなければ、あきらかに日本のダイナミズムが減退していくのだろう。
今、日本は“アベノミクス”で世界が注目しておりチャンスだと思うが、いずれにしろ激しい国際競争にさらされていることを認識しなければならない。
 
http://www.mlit.go.jp/common/000233855.pdf

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コメント: 1
  • #1

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    日本ではMICEの誘致を真剣に考えている人が居ない。公的部門の理解不足。観光庁発足直後から、ニューツーリズムとしてMICE振興が唱えられたが、ろくな予算も付いていなかった印象です。MICE振興は観光客誘致ではなくて産業振興だと思います。対日投資誘致と併せて、日本人が最も不得手としている2大分野なんでしょうね。ロジカルシンキングのまねごとは出来ても、ストラテジーの立案と実行が出来ない国民性だからでしょうか。