『アル・ケッチャーノ』の奥田シェフ ②

奥田シェフのレストラン「アル・ケッチァーノ」「イル・ケッチァーノ」、そして「ヤマガタ サンダンデロ」も、毎日のメニューはその日の食材に合わせて考えるという。
食材を作る生産者との関係を本当に大切にされている。今回は、地元庄内との関わりや、仲間作りの工夫の仕方について、パネルディスカッションや質疑応答で語られた話をお伝えする。
 
  酒が好きな農家とは、酒蔵から仕入れたお酒と物々交換している。流通の基本は物々交換である。
  次の世代に『食』を残そうと『食の都 省内』の活動を始めている。
  庄内という土地は、幕末に維新政府に反抗したため、山形県のなかでも封印された土地だという。「食の都 庄内」の活動で、山形新聞に庄内が取り上げられたことが地元の方に感謝された。
  省内の食材のブランドを高めるため、有名料理人には、料理人の特性にあった食材を、冷蔵庫に収納しやすいサイズで送り届けるようにして、省内の野菜の顔を創っていった。
  JRとともに省内を“食のディズニーランド”にするポスターを作った。
  地元の人が地元の食材を愛する環境を作り、次世代を担う子供たちに繋いでいきたいと願っている。
 
  仲間づくりの心得は、相手に幼稚園児のような気持ちで語りかけることだ。
  質問を受けたら、3秒以内にどんなことでも答える。相手との距離感を大切にしている。
  話は、大きな所から小さな所に流れるように話すとよい。また、見えないことは、見えるものと関連付けて話せばよい。
  ワインは上を向いて飲む。だから前向きに明るくなる。ビールは横を向いて飲む。だから仲間とフラットな関係になる。酒は武士が急所を見せないように下を向いて飲む。
  『アル・ケッチャーノ』の成功の秘訣は、料理が大好きなことだ。
  “食の都”でnet検索すると、1番に省内がヒットする。2番が大阪になっている。早く大阪が1番になってもらうことを願う。
 
庄内という土地は、月山のミネラルが流れ込みカリウム分が多い土地で、寒暖差が激しいため野菜の種類が豊富となり、庄内でなければ穫れない野菜もあるため、美味しい食材の宝庫だという。庄内という土地を愛し、庄内に踏む人に愛情を持つ、奥田シェフの人柄を感じる話だ。
質疑応答で答えられた「質問を受けたら3秒以内にどんなことでも答える」や「大きな所から小さな所に流れるように話すとよい」の話は、含蓄があり参考になる。
奥田シェフの著書『人と人をつなぐ料理』を併せて読まれることをお勧めする。
 
http://www.alchecciano.com/profile.html