統合型リゾート(IR)開設の経済波及効果

統合型リゾート(IR)開設の経済波及効果

(大和総研 10月3日)
 
[要旨]
•  秋の臨時国会における IR 推進法案の成立見通しを踏まえると、わが国においてカ ジノが合法化される可能性が高いと見込まれる。
•  IRを横浜、大阪、沖縄の3箇所に開設し、それぞれシンガポールと同規 模のものを建設し、同程度の収益を上げると仮定した場合の経済効果を試算した結果、IRの建設による経済波及効果(生産誘発額)は約5.6兆円、IRの運営による経済波及効果は年間約 2.1 兆円となった。
 
 
・ IRの収益については、マリーナ・ベイ・サンズの運営企業であるラスベガスサンズの収益構造を参考に、カジノからの収益を全体の75%、ホテル、国際会議場、ショッピング センターなどカジノ以外からの収益を25%と仮定した。
・マリーナ・ベイ・サンズの建設コストは約 57 億米ドル。
・日本における建設コストは、横浜(MICE 型)7100億円、大阪(MICE 型)7100億円、沖縄(リゾート型)6500億円の、合計2兆700億円。

・IR 施設建設による生産誘発額は5兆6300億円となった。産業部門別に見ると、建設が最も大きく、2兆1100 億円(37.5%)、次に商業が4000億円(7.1%)、鉄鋼が3100億円(5.5%)、金属製品が2900 億円(5.2%)となっている。付加価値誘発額は2兆7400億円となった。
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・IR運営による年間の経済波及効果は、横浜(MICE 型)3140億円、大阪(MICE 型)3140億円、沖縄(リゾート型)2880億円の、合計9160億円。
・IR施設運営による生産誘発額は年間2兆900億円と なった。産業部門別に見ると、対個人サービス(娯楽サービス、宿泊等)が最も大きく、9700億円(46.4%)、商業が1600億円(7.7%)、飲食料品が1400億円(6.7%)となっ ている。付加価値誘発額は年間1兆1500億円となった。
・2020年東京五輪開催の経済波及効果は約3兆円(東京都試算)であり、今回試算したIR開設の経済波及効果はこれを上回る。