訪日客を取り込む関西の鉄道!

「訪日客を青田買いする」中国、韓国…アジアに打って出る関西の鉄道、沿線頼みの“ぬるま湯”から脱却へ
(産経新聞 6月12日)

http://www.sankei.com/west/news/150612/wst1506120001-n1.html

急増する訪日外国人を呼び込むため、関西の鉄道各社が、海外拠点の開設を強化している。
JR西日本は7月にシンガポールに現地事務所を設置し、現地の旅行会社に乗り放題乗車券などの企画や販売を働きかける。


【コメント】
少子高齢化を受けて鉄道需要も減少することが予測され、スルッとKANSAI在職時から、訪日外国人観光客の需要を創出しなければならないと言い続けてきた。
そして、行政の壁を越え、官民の壁を越えた協議会の結成が大切で、情報発信の共通化に向けた活動を続けてきた。
2013年3月から、全国の鉄道事業者のICカードとの統合が進んだ。
次はJRとの共通カードで、訪日外国人も観光に利用しやすい環境を作らなければならないと考える。
それぞれの鉄道会社が海外に事務所を構えることより、共同事務所を構え、共同でPRに力を注がなければならない。
そして共通カードの開発に向けて進んでほしいと思う。


【ポイント】
急増する訪日外国人を呼び込むため、関西の鉄道各社が、海外拠点の開設を強化している。
JR西日本は7月にシンガポールに現地事務所を設置し、現地の旅行会社に乗り放題乗車券などの企画や販売を働きかける。
私鉄各社も訪日客の誘致に知恵を絞っており、グループの鉄道やホテルの利用増につなげることを目指す。
少子高齢化が進み、沿線に根を張った従来のサービス展開では将来的な利用者の増加は見通しにくい。
各社は“爆買”を伴う訪日客を新たな収益機会として位置付け、海外に飛び出し始めた。

JR西は7月1日にシンガポールで事務所を開設。
駐在社員が現地の旅行会社に区間乗り放題乗車券などの商品を提案したり、東南アジアの市場調査などを手掛けたりする。
円安やビザ発給要件の緩和などを追い風に増加が続く東南アジアからの訪日客を呼び込むのがミッションだ。
JR西はすでに中国・上海に訪日客誘致のための事務所を構えている。
今後、欧米でも事務所の開設を視野に入れており、JR西は訪日客向け旅行商品の利用者を平成24年度の20万人から29年度に100万人に増やす計画だ。5倍増の目標を達成するには海外での営業強化は不可欠といえる。

阪急阪神ホールディングス(HD)は26年、韓国に外国人向け乗車券の販売拠点を開設した。
傘下の阪急電鉄と阪神電気鉄道の乗車券を販売しており、担当者は「大阪から京都、神戸を効率よく移動したい旅行者に好評」と説明する。
訪日客の多い台湾でも旅行代理店を通じて外国人向け乗車券を販売しており、日本を含めたアジアの販売枚数を26年度の12万8千枚から、30年度には20万枚以上に増やすことを目指す。

近鉄グループHDも海外での営業拠点の設置を検討している。時期は決まっていないが、担当者は「まずは成長著しい東南アジアに1カ所設ける」と話している。

関西国際空港で格安航空会社(LCC)の就航が相次いでいることもあって関西を訪れる訪日客は急増している。
関空の26年度の国際線外国人旅客数(速報値)は前年度比41%増の699万人に上り、開港以来、年度として初めて日本人旅客数(630万人)を上回った。

JR西は昨年、関西空港駅の「みどりの窓口」に外国人専用カウンターを新設した。
西日本一のターミナルの大阪駅には1日5回の礼拝が欠かせないムスリム(イスラム教徒)のため、宗教を問わず利用できる礼拝施設を設置した。南海電気鉄道も昨年に大阪・ミナミで運営する商業施設に礼拝施設を設置するなど、受け入れ体制の整備が進む。