欧州に遅れをとった中国客誘致合戦!

爆買い景気で喜ぶのは尚早 〜欧州に遅れをとった中国客誘致合戦〜

(ダイヤモンドオンライン 6月25日)

ヨーロッパには『シェンゲン・ビザ』という制度があるようだ。
協定国のビザを所有すれば、短期訪問を目的として最長6ヵ月間に90日の滞在、すべての加盟国への自由な移動が認められるという。
これに比べ日本は、訪日ビザを取るために、1週間近くもかかる。


【ポイント】
2014年の訪日外国人数は1341万人だが、そのうち、訪日中国人客は3位で約241万人(前年度比83.3%と首位)
海外(香港、マカオ、台湾も含む)を訪れた中国本土の旅行者数はのべ1億1700万人
2013年、中国国内の観光地などを楽しんだ中国人旅行者はのべ32億5000万人に上る。

中国人観光客を誘致することが大事だと理解したのは日本だけではない。
ヨーロッパでもこの頃、中国国民に対するビザ発給の利便をはかるためにいろいろな措置が打ち出されている。

イギリス内務省が発表したところによると、中国国民に対するビザ申請手続きがより簡略化され、中国人観光客およびビジネスマンは、北京・広州・上海にあるビザ発給所でイギリス・ビザとシェンゲン・ビザを同時に申請することができるという。

シェンゲン・ビザとは、シェンゲン協定加盟国すべてに有効とする訪問ビザのことを言う。オーストリア、ベルギー、デンマーク、チェコ、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリ ア、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、 スイスなどがその協定の加盟国だ。

協定国の一つの大使館及び総領事館で発給されたビザを所有すれば、短期での観光、出張、訪問を目的として最長6ヵ月間に90日の滞在、すべての加盟国への自由な移動が認められる。

この新しいビザ申請手続きは7月1日からスタートとなる。
同一の申請書類を使って、ネットでイギリス・ビザとシェンゲン・ビザを申請し、料金を支払い、発給日時を予約すれば手続き完了である。
申請にかかる時間を短縮するため、イギリスでは10作業日以内にビザ申請の受理と決定を行う予定である。

イギリスと同じように、ドイツのビザ申請手続きもかなり複雑だ。そのため、多くの中国人観光客が国の外に締め出されていた。隣国が門を開いて中国人観光客を歓迎し、観光業でしたたかに収入を得ているのを見て、ドイツもついに手続きの簡略化・短縮化に踏み切った。
中国国民のビザ申請手続きにかかる時間は5日から3日に短縮されるという。
①今年5月1日より、48時間以内に発給される商用ビザに特急料金はかからない。
②過去1年と比べ、1年/数年マルチビザの発給割合が明らかにアップしている。
③渡航数の多いビジネスマンは最長5年間有効のシェンゲン・ビザを取ることが可能。

フランス・スペイン・イタリアなどがすでに中国人観光客に対してビザのクイック手続きを実施しており、発給にかかる時間は24時間から48時間である。
イタリア在中国大使館は36時間以内に個人観光および商用ビザを発給することを承諾した。
イタリア大使館はいくつかの旅行社と提携し、博覧会の入場券を持つビザ申請者には優遇措置が与えられる。

日本の訪問ビザを取るために、1週間近くもかかる。
ビザ発給措置の緩和に何度も踏み切った日本だが、この頃、日本のビザ取得に手続きが面倒で時間もかかるといった愚痴がよく聞かれる。