民泊等のネット仲介企業に法規制の方針!

民泊でネット仲介企業に法規制、Airbnbや宿泊事業者団体が議論した「民泊のあり方」検討会をレポート
(トラベルボイス 12月15日)

http://www.travelvoice.jp/20151215-56903
政府は民泊等のネット仲介企業に法整備する方針を固めたようだ。
「民泊サービス」のあり方に関する検討会も良い議論ができていると感じる。参加団体のヒアリングで問題点を指摘しており、Airbnb社も規制の必要性を認める発言もあり、偏ることなく議論が進んでいることに一安心できる。
複数マンションを“営業”しているホストが多い指摘や、外国人経営で未届けの民泊が存在している指摘など、不正な利益を生む温床は排除しなければならない。
【ポイント】
12月10日に開催された政府のIT総合戦略本部の検討会でシェアリングエコノミーサービス事業者(ネット仲介)に対して法整備をする方針を固めた。
貸し手・借り手の本人特定の確認苦情相談窓口の設置などを義務付けする方針が決定。
国内サービスの提供社だけでなく海外事業者にも適用し、海外事業者には国内に事業所の設置を要件とするなどの仕組みを作る方針だ。
厚生労働省と観光庁は、12月14日に「民泊サービス」のあり方に関する検討会の第2回会合を開催した。
今回の検討会にはAirbnb社も参加。構成員らが民泊の安心・安全を担保する活動への要望や質問を寄せた。
第2回会合はヒヤリングを中心に展開され、Airbnb社、新経済連盟、日本旅館協会など宿泊施設系の団体の取り組みや意見を述べた。
Airbnb社、アジア太平洋公共政策ディレクターのマイク・オーギール氏
同社が試算したホームシェアリングによる経済効果を提出、説明した。
http://www.travelvoice.jp/20151208-56408
経済効果の高さや、ネット上でのホストとゲストの相互評価、事故やトラブル発生時の同社の補償制度などを強調し、民泊で安全が担保されていることをアピールした。
1年365日商業的に運営しているホストには完全な規制や認可制、自分の家を時々貸し出す「典型的なAirbnbのホスト」に対しては新たな規制モデルがあってもよいとの考えを示した。
同社のホストは30日までの貸し出しは約40%程度、180日以上貸し出しているホストは10%以下であることも補足した。
新経済連盟は、民泊事業の経済効果をインバウンド消費も含めて「合計10兆円台」と試算している。
内訳は、ゲストによる消費などが約3.8兆円、ホストによる投資などが約1兆円、インバウンド消費が約7.5兆円。
これらが「戦後最大の経済、GDP600兆円」への貢献につながるとしている。
http://www.travelvoice.jp/20151214-56891
ホームシェアを新たなサービスとして位置づけて、旅館業法の適用を受けない制度を提案。
ガイドラインなどの柔軟な形での規律が望ましいことを提言した。
課題として本人確認、衛生面、納税について指摘。
プラットフォームとなる仲介事業者に対して衛生や宿泊税、所得税の徴収を周知すること、特に納税面では代行徴収に期待した。

日本旅館協会は、経済効果やネットの相互評価による安全性について「きれいごと、実態は違う」と強く反論した。
個人宅への短期間の民泊に対しては反対しておらず、複数マンションを“営業”しているホストが多い点を指摘。そうしたホストが旅館業法において違法の状態であるにもかかわらず、ネット上に掲載をし続けている点で、仲介サイトの責任を求めた。
「民泊のハードルが下がれば、旅館業法の登録は形骸化する」として、旅館業では中小旅館が最も打撃を受けるとして反対の意思を明確にした。

日本ホテル協会は、既存の宿泊施設が法律にのっとった設備投資や防災訓練の実施などを日々行っていることを強調。
こうした活動で宿泊者の安全を担保しており、感染症・テロ対策でパスポート情報など本人確認を行っている宿泊施設の努力を説明した。
宿泊施設の利用者の安全安心、近隣住民の不満が起きない適切な処置が行われることが必要であるとの考えだ。
ホスト不在による外国人のマンション滞在は、本国とのガス設備などの違いがあり、出火の可能性も指摘した。

全日本シティホテル連盟は、すでに未届けの民泊が外国人経営で存在していることを指摘
ワンルームマンションなどを複数借り、自国で集客しているため、日本国内では全く把握が困難で税金を徴収することもできない事例がある。
衛生的側面では、床シラミ(ナンキン虫)の発生が多くなっていることを示し、駆除費用での仕組み作りも提案した。
不動産分野では賃貸物件における“また貸し”の課題も指摘された。
Airbnb社側としては把握が難しいとしながらも、「ルールに入ってくるべき(オーギル氏)」との考えを示した。