観光ビジネスがいよいよ”産業”に向かう。この1年を振り返るコラム!

観光ビジネスが”産業”に、インバウンド活況と苦戦した海外旅行の1年を振り返る 【コラム】
(トラベルボイス 12月28日)

http://www.travelvoice.jp/20151228-57467
この1年、トラベルボイスのNEWSもよく活用させていただいた。
これほど「観光」が注目されたことはなかったと感じます。
インバウンド消費は、大都市圏とその周辺の旅館ホテル、流通小売には大きな恵みをもたらしました。
しかし、その恩恵は一部地域・産業にとどまっている。
来年は、地方にもインバウンドが訪れる傾向が増すものと思うが、受け入れ態勢を含めた対応が求められる。
「観光」が産業として成長するには、経済基盤のしっかりした企業の参入が必要なのかもしれない。
皆さん、良い年をお迎えください!
【ポイント】
振り返れば戦後70年間、観光ビジネスが、これほどまでに注目されたことはなかった。
気がつけば、誰もかれもが観光ビジネスに参入をはじめ、論客も幅広くなった。いよいよインダストリー(産業)への階段を駆け上った感にある。
インバウンド消費の進撃ぶりは、大都市圏とその周辺の旅館ホテル、流通小売に大きな恵みをもたらした。
だが恩恵はまだ、一部の地域・産業にとどまる。

テロの標的に狙われた先は、円安で苦戦を強いられ、停滞気味にあった日本の海外旅行市場においては大きな痛手となった。
日本人を相手にした海外旅行専門会社はビジネスモデルの転換が急がれ、国内旅行市場も少子高齢化による人口減が課題な上に、国内仕入れに強いエージェントであっても訪日旅行に参入しづらい構造的なもどかしさがある。
ICTの発達で自宅にいながら予約手配が可能になったが、インターネットの世界は移ろいが速い。
師走に入り、ヤフーが一休.comを買収するというニュースが業界を駆け巡ったが、合従連衡はますます進むのかもしれない。
2015年の国内観光の雄と言えば、北陸・金沢の右にでるものはいない。北陸新幹線開業(3月)効果で、大いに活気づいた。
安倍政権が掲げた地方創生の大目玉・「ふるさと旅行券」は、2015年度限りの特別措置だけに、発売即完売が相次いだ。
観光列車も、引き続き好調だ。去年デビューの「ななつ星in九州」に続いて、九州の「或る列車」(8月)が話題をさらった。
九州は、博多港の客船クルーズ寄港回数でついに王座に。第2位は長崎港と、12年連続で第1位だった横浜港を3位に下した。
関空は、発着回数に旅客数、商業収益に至るまで過去最高のオンパレード。
しかし、いまだ多くの地方は疲弊を続けている。
北海道新幹線が2016年3月に開業の予定だが、延伸通過で乗降客減が予想される青森県では、それを見越して、中国大陸へ路線開設の営業開拓を行ってきた。その努力の甲斐あって来年1月、杭州との定期便(北京首都航空)が新たに就航の予定だ。
攻めの観光戦略が、活路を見出していくものとおもわれる。
わが国の旅行業、宿泊産業の多くは、電鉄系など一部を除くと非上場企業が大半である。
観光が、国家の基幹産業として成り立つのだろうかという不安がある。