観光開発は難しい。北海道のDMOの成功事例!

北海道の魅力をオーダーメードで体験 〜経営の視点から観光地域開発、DMO成功の分岐点は?〜

(日経ビジネスオンライン 2月15日)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/261527/020400009/?n_cid=nbpnbo_mlt&rt=nocnt
「観光」を発展させるためには広域連携しかありえない。
私たちNPOも関西の広域観光に取り組むことを目的として設立したが、DMOという仕組みもない時代であるとともに、思うように自治体の協力が得られずに苦戦した。
今、訪日外国人が急増している。しかし訪日外国人の急増も、リピータを作り継続的に発展を続けるだけの仕組みや戦略がない。
日本の人口が減少するなか、日本の観光は、訪日外国人による収益の増加以外に発展の道はない。
外国人が訪問する地に”日本”を選んでもらえるように日本の観光の仕組みを転換させるように取り組まなければならない。
このレポートは「日本版DMO」の成功事例である北海道の取り組みを紹介している。
しかし、地域資源の発掘から客のニーズに合った商品開発、地域の受け入れ態勢の整備まで、地域を巻き込むため時間をかけて丁寧な説明や協議を行い、強固な信頼関係とパートナーシップを構築していく必要があり、手間がかかる割に収益性は低いという。
また、行政等でよくあるポータルサイトに体験プログラムを登録してもらうシステムでは、顧客満足のプログラムの魅力や質等はノーチェックという。
観光も顧客満足を高めるためには、たえず新たなプログラムを開発し、変化をつけるだけの能力を「地元DMO」が持たなければならない。
【ポイント】
地域では観光による地方創生施策の1つ、欧米のDMO(Destination Management Organization:経営的視点による地域観光開発の組織)を下敷きにした地域観光の推進組織「日本版DMO」の取り組みが始まっている。
国は日本版DMOを(1)地域の多様な関係者を巻き込み「合意形成」、(2)データに基づいた戦略を策定、(3)それを着実に実施、地域の稼ぐ力を引き出す「観光地域づくり」の舵取り役、と位置づけているが、「地域を巻き込み、合意形成」することからして容易ではない。
地域が失敗する一番の要因安易な成功モデルのトレースであり、交付金目当ての参集にある。
日本版DMOとして国の支援を受けることができるのは、地方公共団体と連携して観光地域づくりを担う候補法人です。
複数の都道府県にまたがる「広域連携DMO」、複数の地方公共団体にまたがる「地域連携DMO」、基礎的自治体である単独市町村を対象とした「地域DMO」の3つの区分がある。

日本版DMOが自律的・継続的に活動するには安定的な運営資金確保の見通しが不可欠とされている。
資金確保の手段としては収益事業(物販、着地型旅行商品の造成・販売等)、特定財源(法定外目的税、分担金)、行政からの補助金・委託事業等が想定される。

「北海道宝島旅行社」は、道内で富裕層FITをターゲットにしたオーダーメイドツアーでその地位を確立、DMOとして成功した企業です。
2006年に北海道宝島旅行社を設立。最初に取り組んだのが道内の体験型観光の検索・予約サイト「北海道体験.com」の立ち上げです。
近年、観光は名所旧跡を訪れる物見遊山型の団体旅行から、地域ならではの体験や交流を求める滞在型・体験型の個人旅行へシフトしている。
着地型観光は、既に受け皿が確立された観光地を廻るパッケージツアーの造成と違い、地域資源の発掘から客のニーズに合った商品開発、地域の受け入れ態勢の整備まで、地域を巻き込むため時間をかけて丁寧な説明や協議を行い、強固な信頼関係とパートナーシップを構築していく必要がある。
北海道体験.comでは道内に約350事業者、1200以上の体験プログラムを有します。
年間約1万5000組、4万人の利用で取扱量は2億円、手数料収入はその1割の2千万円に過ぎません。手間がかかる割に収益性は低い。
ランドオペレートにかかる人件費、事務所費等のランニングコストを考えれば、赤字は必至。
北海道体験.comに寄せられた「旅行の手配をしてほしい」などの声を受けた2010年の「北海道宝島トラベル」設立し、2011年に第三種旅行業の免許を取得し旅行業に参入
一つは増加する訪日需要を見越し、東南アジアを中心とした富裕層FITをターゲットにしたオーダーメイドの北海道旅行の手配。もう一つは、札幌近郊の着地型観光商品「地域旅」の開発と販売でした。
行政等でよくあるポータルサイトに体験プログラムを登録してもらうシステムでは、事業者登録でスクリーニングされることはあっても、ポータルサイトにとって最も重要なアクセスと顧客満足を得るプログラムの魅力や質等はノーチェック。利用者の声を反映したり、事業者やプログラムを魅力的に見せる編集機能もなく、新たな事業者やプログラムの発掘もほとんど行われない

海外エージェントによる発地型コーディネートではステレオタイプの団体パッケージの枠を出ることは難しい。
地域への経済波及効果、活性化への貢献度が高い「地元DMO」による着地型コーディネートの必要性を訴えている。