中国における”春節”と、中国人の国民感情!

春節の秋葉原で見て考えた“中華思想”と“民族主義”
(ダイヤモンドオンライン 2月16日) 
http://diamond.jp/articles/-/86327
春節期間中に移動する中国人は30億人もいるという。また「春運」(チュンユン)という春節期間は1ヶ月もある。
秋葉原で買い物をする中国人と、店舗側の中国人スタッフのやりとりは、中国人の現在の感情をよく表している。
中国経済が拡大し、消費欲に火がつき、国境を越えていく過程で、中国人の潜在意識に眠っている“中華思想”が再現されているという。
「この世界は自分たちを中心に回っている」という意識が、中国の発展を阻害するとすれば悲しいことと締めくくられている。
訪日観光で日本の文化に触れるなかで、相互の国の理解が進み、共に発展することを願ってやまない。
【ポイント】
中国には「春運」(チュンユン)という春節期間中をさす言葉がある。
2006年に20億人、2012年に30億人、2014年に36億人、2015年は28億人、2016年は29億人強と、民族大移動を展開する。
今年の春運は1月24日〜3月3日。個人差はあれ春節を挟んだ約1ヵ月の間、中国の人々はお正月気分に浸る。
秋葉原駅で下車すると、銀聯カード(Union Pay)の中国語の広告が飛び込んでくる。
ヤマダ電機などの放送は中国語のみで、店の前ではアリババグループの「支付宝」(ALIPAY)が使用できるプラカードを掲げていた。
店内にも、「歓迎使用支付宝」の宣伝ポスターが貼られている。
お客さんはほぼ全員中国人観光客。店員さんの半分も中国人スタッフ。
中国人スタッフと中国人観光客が、薬や化粧品をめぐる質問や解説から入り、数分も経たないうちに、観光客側がスタッフに向かって「いつから日本にいるのか?」「生活はどうか?」「夫や子どもはどうしているのか?」「不動産を買うのと借りるのではどちらが得か?」「日本国籍や永住権を取るにはどうしたらいいか?」などと質問攻めにしている。
中国人観光客に対して“これはメイド・イン・ジャパンの炊飯器ですよ。メイド・イン・ジャパンの製品ですよ”と中国人スタッフが宣伝していると、“メイド・イン・チャイナのどこが悪いんだ!?”と腹を立てて言う。
中国語をネイティブとする同じ中国人で、すでに帰化して、日本で“良い暮らし”“良い思い”“良いパスポート”を享受しているジャパニーズ・シチズンであるからこそ気に食わない。
中国経済の規模が拡大し、中国人民の購買力や消費欲に火がつき、それらが国境を越えて、世界各地に拡張・浸透していく過程が中国人の潜在意識に眠っている“中華思想”を再現させている。
中国人が「この世界は自分たちを中心に回っている」と無意識のうちに考える習慣を指す。
矛盾や不都合を抱えつつも、国家が急速に発展する過程が、中国人民たちに狭隘で攻撃的なナショナリズムを台頭させている
この感情の根底には、「自分たちはアヘン戦争以来、特に抗日戦争を通じて屈辱の歴史に遭った。今こそそこから自らを解き放ち、リベンジしなければならない」という復讐心に満ちた被害者意識が眠っている。
中国人民の多くが激動の時代を懸命に生きていることを知っている。
苦心して貯めたお金で、家族と一緒に出国し、1年の努力を互いに労うために用意されているのが、春節という人民の祝日だ。

行き過ぎた“中華思想”や“民族主義”が、中国社会が未来に向かって発展するためのチカラと感性を奪っているとしたら、悲しいことではないか。