「日本を旅慣れた人」が増えるほど、「旅館」の優位性が高まる!

日本の旅館もハイアットの施設になる日がくる?

(日経ビジネスオンライン 3月15日)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/221102/031400187/?n_cid=nbpnbo_mlp&rt=nocnt
多様な日本文化に触れたいなどの需要は確実に伸びている。
「旅館」の稼働率が低いという。大阪の旅館は大阪50.7%にすぎない。
外国人にとっての非日常な宿泊施設は「旅館」だといえる。しかし、設備が古い!
先日のトイレのアンケート調査では、「和式トイレは二度と使いたくない」とする回答が多かった。
和テイストを活かしながら、近代的な設備に改装し、日本式サービスを提供する「旅館」が求められている。
【ポイント】
2015年の宿泊旅行統計(速報値)によれば、延べ宿泊者数は対前年比6.7%増の5億545万人泊
外国人延べ宿泊者数が6637万人泊と、対前年比で48.1%増加。日本人の対前年比2.4%と比べても大幅に伸びた。
客室稼働率は大阪85.2%、東京82.3%といずれも昨年を上回る水準だった。一般に、80%を超えると予約が取りづらいといわれている。
大阪は、リゾートホテル91.4%、ビジネスホテル87.8%、シティホテル88.1%と、価格帯の高いタイプの施設でも極めて高い。
ホテル業界では少なくとも2020年まではこのような状況が続くと見る人が多い。
宿泊施設の新規開業や改装は都市部や観光地中心に急ピッチで進められている。
「旅館」の稼働率は東京61.5%、大阪50.7%、地方は30~50%と非常に低い。
外国人が求める近代的で快適な設備が少ない上に、食事と宿泊(1泊2食)がセットになった料金体系は外国ではなじみがないのが理由だ。
旅館は都市の中心部ではなく、少し離れた所にあるケースが多く、アクセスが悪い。
外国人に特別な経験、体験をしてもらいたいと意識してブランド展開をしようとしているホテルが「ハイアット」だ。
日本ハイアットの代表取締役の阿部博秀氏は「30年近くホテル業界にいるが、これほど良い投資環境は今までなかった。今が一番伸びていく時期」と、拠点数を増やしていきたいと話す。
リピーターが増えるほど、その国に求めるリクエストや期待値は高まってくる。より特別な体験を求める人が増えるからだ。
「ラグジュアリー」なだけでなく「クリエーティブ」「オリジナル」といったものを求める。
「その土地らしいもの」「日本らしさ」の渇望である。
個性豊かな歴史的建造物を使った「旅館」など、宿泊施設がたくさんある。
こうした宿泊施設をコレクションで束ねれば、ハイアットのマーケティング力で外国人観光客への認知度が高まる。
「旅館」が抱えていた運営の非効率性もハイアットのノウハウで打開できる可能性もある。
外資系の運営ノウハウだけでは日本的魅力を外国人に対して創出するのは限界がある。
外国人の観光需要はまだ「都市観光」が中心だ。
都市の中心部に宿泊し、そこを拠点に街を観光したり、ビジネスに出かけたりするスタイルが依然主流である。
「日本を旅慣れた人」が増えるほど、「旅館」の優位性が高まるとも言える。
外資系ホテルもそこに気づいてきており、他との差別を見出そうとしているのではないだろうか。