「食と農」をテーマに訪日外国人を呼び込み、農産品を世界に!

農林中金・ABCクッキング提携のわけ 〜求められる「マーケットイン」の発想〜

(日経ビジネスオンライン 3月31日)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/032500024/033000003/?n_cid=nbpnbo_mlt
訪日外国人をターゲットにした「食と農」、そして6次産業化の取り組みだ。
ユニークなのはABCクッキングが海外展開する料理教室の会員3万5000人を対象に、ツアーに参加してもらうという。
農業体験や、収穫したての食材を使った調理体験!
うまくいってほしいものだ。
【ポイント】
「食と農」をテーマに訪日外国人などを地方に呼び込み、交流人口の増加を図り、農林水産物の普及拡大へ
農林中金、ABCクッキング、旅行情報サイトのリクルートライフスタイル、JAグループ旅行会社の農協観光の4社が提携。
農業体験や、収穫したての食材を使った調理体験などを盛り込んだ3泊4日程度の旅行ツアーを企画。
参加者が調理体験する和食のレシピをABCクッキングが開発。
主要な国際空港がある首都圏と近畿圏で始め、順次地域を広げていく。
ABCクッキングが海外展開する料理教室の会員に、ツアーに参加してもらう。
中国の上海や北京、香港、シンガポールなど8都市に16スタジオがある。会員数は3万5000人を超え、20~30代の富裕層の女性が多い。
日本での農業体験や調理体験を通じて、品質が高い日本の農林水産物や、それらを使った料理を学ぶ。
それぞれの国に持ち帰って食材や料理を周囲に広めてもらえれば、日本の農林水産物の認知度が向上し、輸出の増加にもつながる
政府は農林水産物を2020年までに1兆円に増やす目標を掲げる。
国内農業ではこれまで、良い農林水産物を作れば自然に売れるという提供側の「プロダクトアウト」の発想が根強かった。
今回は訪日外国人の意見を取り入れながら、消費者が求めるものを的確に生産、提供する「マーケットイン」への発想転換につながる。

アイリスオーヤマは、農業に「マーケットイン」の発想を持ち込んだ企業の代表例だ。
仙台市の農業生産法人と共同出資会社を設立し、2013年にコメの生産販売に乗り出した。
コメを1パック2~3合(300~450g)と一度で食べ切る量にして売り出した。
工場では、保管から精米、包装まで全ての工程を15℃以下で行う。
低温を維持して熱によるコメの酸化を防ぎ、パックには脱酸素剤も入れることで、鮮度を保ったまま食味の良い白米を作り上げた。
2015年にはマレーシアへ米の輸出も始めた。
日本人駐在員が多く和食ブームも高まっているが、日本からのコメ輸出量が香港、シンガポールなど他のアジア地域に比べるとまだ少なく、今後の伸びが期待できる。
マレーシアは現在、日本のコメに対して40%の関税をかけているが、TPP発効から11年目には撤廃する方針。