民泊の新制度は行政が把握できる仕組みを重視、仲介者・管理者は新たな登録制度を提案!

民泊の新制度は行政が把握できる仕組みを重視、仲介者・管理者は新たな登録制度を提案 -観光庁と厚労省
(トラベルボイス 4月24日)
http://www.travelvoice.jp/20160424-65712
 
今回の議論に含まれていない「農家民泊」のようなホームスティー型の民泊は認められる方向だというが、安全や安心を確保できない民泊は規制される方向で整理されそうだ。
今回のなかでの疑問は、「家主が日本にいない民泊であっても、日本でサービスを実行する者を把握する」という点だ。
代行サービスを想定されているようだが、家主の把握が担保できるのだろうか。
外国人が転売を重ね、現在の所有者が分からないまま「民泊」されているケースがあるという。
海外の所有者による「民泊」を認めることは問題が大きい。
 
【ポイント】

4月22日開催の第9回「民泊サービスのあり方に関する検討会」で、民泊サービスの制度設計案を発表した。

(1)民泊に対するニーズへの対応
(2)安全性の確保と近隣とのトラブル防止
(3)旅館ホテルとの線引き・競争条件の確保
特に(2)については、行政が民泊の実態を把握できる仕組みとして仲介事業者と管理者に対する規制の方向性が示された。

民泊の位置づけについては「既存住宅を活用した宿泊サービスの提供」とし、「家主居住のみならず不在型の物件も対象」とする。
民泊サービスの範囲は、既存の旅館・ホテルとの競争条件の確保を目的に「一定の要件」を設定。
民泊家主は届出制とし、「一定の要件」を超えた場合は旅館業法の対象とする。
ただし、「一定の要件」の具体案はなく、これまでの意見の確認となった。
「営業日数は年間30日以内」との意見に対し、「営業期間が短ければ、賃貸契約を選ぶ家主が多くなる」という指摘。
「1日あたりの宿泊人数(4人)制限」には、「一軒家の場合で4人は少なすぎる」などの指摘があった。

集合住宅の一棟貸しについては、観光庁と厚労省としても民泊にはなじまないとの考えを示した。
管理者・仲介事業者については、登録制にする方向となっている。
管理者・仲介者に責務を課すことで民泊の適正な実施を確保し、安全性と衛生面を確保する。
匿名性を排除し、トレーサビリティを確立する。

管理者の規制は特に、家主不在タイプを念頭にしたもの。
方向性としては、委託された管理者に名簿作成や苦情窓口の設置、法令・契約違反の不存在の確認などの業務を担当させる。
家主が日本におらず、海外拠点の仲介事業者を利用した民泊であっても、日本でサービスを実行する者を把握することで、必要に応じて行政側が管理者を通して連絡ができる仕組みとしても期待する。

仲介事業者の規制については、取引条件の説明や民泊サービスであることの表示、行政への情報提供などを義務として規制を課す方向。
「一定の要件」に違反するなど、不適切な民泊サービスについては掲載削除命令を可能とし、業務停止命令の処分対象とすることを検討する。

海外にサーバーを置く外国法人の場合、違反の際にサーバーの差し押さえや逮捕などの処分ができない。
取締りの実効性を確保するため、法令違反の行為をした実名公表を検討する。

民泊サービスが旅館業法の「簡易宿所」扱いとなったことで仲介業者は旅行業者となった。
「中期的に検討すべき課題」に対する今回の制度設計(案)では現行法ではなく、新しい枠組みとする考えが示された。
俎上にあがっていた旅行業法や宅地建物取引業法の場合、国家試験の取得や営業保証金が必要となる。
登録制には匿名性の排除も目的となっているため、現行法よりも登録しやすい要件とする考え。監督省庁等は今後決定となる。