ANAのインバウンド戦略!

ANAのインバウンド戦略とは? カギを握るのは国内線、グループ横断的な取組みを聞いてきた
(トラベルボイス 5月5日)
http://www.travelvoice.jp/20160505-66006


国際線の販売比率は10%ほどしかない時代もあり、国際線が2004年に黒字化する前は「国内線の宣伝費にすぎない」といわれていたという。
訪日外国人観光客による恩恵が大きいことを改めて認識させられる。
ANA国際線でなくても、他社便やLCCを使い日本に来てもらった外国人にも、ANA国内線に乗ってもらう戦略を進めるという。
鉄道利用との競争もあるだろうが、国内移動が便利になることを歓迎したい。


【ポイント】
ANAグループは2015年7月にインバウンド・ツーリズム推進チームを立ち上げ、グループ全体のインバウンド政策を進めてきた。

ANAの国際線航空券は、海外での販売比率が約50%に達している。
2015年第1〜3四半期の旅客数ベースで前年比150%超え。
中国線(香港を除く)が約160%、タイ線が約250%、シンガポール線が約200%、インドネシア線が約190%、ベトナム線が約190%、フィリピン線が約180%などアジア路線で前年比大幅増。
アメリカ線で約140%、ヨーロッパ線でも約180%となり、訪日外国人旅行者市場の伸びに呼応してANAも順調に外国人旅客を伸ばしている。

今後の重点地域は、ANAのネットワークを考えると中国とアジアになる。
日本で儲ける仕組みづくりだけでなく、海外での訪日の仕掛けにも力を入れていく。

ANAが目下最も注力しているのが国内線での外国人旅客の取り込みだ。
「ANA国際線でなくても、他社便あるいはLCCを使ってでも日本に来てもらって、外国人にANAの国内線に乗ってもらう」という戦略を進める。
日本では人口減少が進み、さらに新幹線との激しい競争があるなか、国内線需要が頭打ちになっている市場環境が背景にある。
以前はANA国際線利用者だけに限って、ANA国内線の特別運賃を提供していたが、新たに他社国際線利用者に対しても国内線単独運賃を出すことにした。

国内線強化を進めたことで、国内線の外国人利用は2015年第1〜3四半期で前年比250%。
特に首都圏や関西圏から北海道や沖縄への旅客が多く、最近では九州路線の需要も高まっているという。
「旅割」などを提供している国内向け運賃をグローバルに展開していくことが理想と話す。
マイル提携などを通じて、そうした提携も訪日客の国内線利用の促進につながる。
外航にとっても、ANA国内線との連携ができれば、自社ネットワークの補完にもつながる。

ANAグループでは、インバウンドで稼げる仕組みとして異業種との連携も積極的に進めている。
今年3月には、全日空商事とともにラオックスと包括連携協定を締結。主に中国マーケットをターゲットとした取り組みを進めていく。