インバウンド消費が減速、「サービス消費」へのシフトが鍵 ―みずほ総研

インバウンド消費が減速、打開策は「サービス消費」へのシフトに ―みずほ総研
(トラベルボイス 6月28日)
http://www.travelvoice.jp/20160628-69404


みずほ総合研究所の「インバウンド消費減速の背景と今後の展望」という調査レポートになる。
一人当たりの買い物代が急激に低下し、なかでも「買い物代」の低下という情報はニュースでも毎日のように報道されている。
円高傾向にあるなかで、一人当たりの買い物代が増加するとはとても思えない。
ただ、関空をみても国際線の外国人利用が増加しており、総額としての旅行消費額は当面減少しないようだ。


【ポイント】
2015年後半以降、中国やNIEs諸国を中心とするインバウンド消費の減速傾向について分析した。
消費の落ち込みは、一人当たりの買い物代が急激に低下しているのが大きな要因である。
なかでも「買い物代」が約過半数を占める中国や、NIEs旅行者による消費鈍化の影響が大きい。
いずれも、2015年の中盤にかけて急激な伸びを示した後、急に減速している。

背景には、円安基調が落ち着きをみせたこと、免税品拡大による押し上げ効果や中国での数次ビザ緩和効果が一巡したことがある。
特に中国は、数次ビザ緩和によって富裕層の割合増に伴う急激な消費増効果がみられたが、緩和策から1年を経過を迎え勢いが一服。
減速に歯止めがかかる可能性はあるものの、これまでの大きな伸びは期待できない。

中国政府では海外での個人消費流出に歯止めをかける動きがあり、日本での免税品対象品目の最低購入金額引き下げにより、購入単価が低い商品に消費が偏ってしまうと、さらに買い物代が縮小する恐れもある。

買い物以外のサービス支出(宿泊料金、娯楽サービス費、飲食費、交通費など)については、今後の消費水準が底上げする要因となる。
NIEsや欧米豪諸国では日本食体験などを主目的とする旅行が好まれ、「モノ」から「サービス」を期待する傾向が強くなっている。
中期的な観点では「サービス消費のさらなる取り込み」が重要なカギになる。


みずほ総合研究所「インバウンド消費減速の背景と今後の展望」(PDF)
http://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/jp160623.pdf