中国爆買い一巡・訪日客減速で外国人消費は曲がり角!

中国爆買い一巡・訪日客減速で外国人消費は曲がり角
(ダイヤモンドオンライン 7月11日)
http://diamond.jp/articles/-/94423


訪日外国人の伸び率が鈍化し、旅行消費額も減少しているデータは、多くの調査結果と同じだ。

1月~5月の訪日外国人数は973万人。年換算すると約2330万人となり、15年比19%増となる。17年以降も15%増を維持し続ければ、20年に政府目標の4000万人を達成するようだ。
しかし、数を計算だけしていても仕方がない。リピーターを増やす努力をしなければならない。
日本の観光地の魅力をさらに高めなければならない。

【ポイント】
訪日外国人数の前年同月比増加率は、1月52%増、2月36.4%増、3月31.7%増、4月18%増、5月15.3%増と、月を追うごとに伸び率が低下。
5月には訪日外国人数自体も、208万人から189万人へと前月を下回った。
1~3月期の1人当たりの旅行支出も16万1746円、前年同期比で5.1%減少している。

背景には、年初来の円高と中国を中心とする世界の景気減速がある。
年初来の円高によって、訪日外国人数が大きく低下している。

消費の質・消費行動の面でも変化が見える。
訪日回数が4回目以上の訪日中国人は、高所得層に属する日本ファンであり、為替変動の影響をそれほど受けず、旅行消費額は高水準を維持。
1回目の訪日中国人はは横ばいで推移している。
2回目、3回目の中所得層グループは、円高・元安による消費予算減少が響いている。
高額商品であるカメラ、時計、家電製品などの支出が減る一方、化粧品、医薬品、トイレタリー製品への支出が増えている。
ゴルフ場、テーマパークなどサービスに対する消費も増加傾向にある。
爆買いは一巡しつつあるが、日用品、消耗品に対する人気は高い。
たとえその日用品が中国で生産されていたとしても、中国人は日本で販売されるものの方が品質が高いと信じている。

ホテルなどの客室稼働率は歴史的に見て高い水準にあり、東京などでは予約が取れない。
宿泊料も上昇が続いており、円高と合わせると、訪日外国人にとってはダブルパンチだ。

中国人の場合は、「圏子(チュエンズ)」という概念の理解が重要だ。(圏子とは人間関係の広がりのこと)
家族が最も親しい圏子で、職場の同僚やクラスメートなど、同程度の学力や経済力を持つグループで構成されることが多い。
同じ圏子の中にいる人が体験した日本製品やサービスの情報が、口コミとして圏子の中で大きな影響力を持つ。
したがって、圏子を意識したマーケティングが必要だ。

1月~5月の訪日外国人数は973万人。年換算すると約2330万人となり、15年比19%増となる。
政府は20年の訪日外国人数4000万人を目標に掲げている。17年以降も15%増を維持し続ければ、20年には何とか4000万人をクリアできるが、10%増に鈍化すれば約3400万人にとどまる。
これまでの訪日外国人の急増を受けて、「日本はやっぱり素晴らしいんだ」と自己陶酔している場合ではない。