アートの撮影OK! デトロイト展や国芳国貞展で「解禁」!

アートの撮影OK!デトロイト展や国芳、国貞展で「解禁」…SNSで拡散、来場者増も期待
(産経新聞 7月22日)
http://www.sankei.com/west/news/160721/wst1607210051-n1.html


「ネットで作品が見れるようになれば美術館に足を運ぶ人がいなくなる」、一時良く聞かれた言葉だが、大きく流れが変わってきたようだ。
NHKラジオに桂春団治が出演したときに「寄席に聞きに来る人がいなくなる」といった言葉を思い出す。
今は、スマホで写真撮影して自分の感動を伝えたいとの欲求が強い。
写真を見た人は、現地で同じ感動を味わいたいとして訪問者が増えるという現象を起こしている。
ここで考えなければならないのは、このような社会風潮だから、人気が高いから撮影を解禁しろというのではない。
”時代の変化”が大切だと思う。
いずれ公開するのが当たり前になるように思うが、その時には、写真撮影は”当たり前”の現象なのだ。
観光地も”当たり前”のものばかりを強調しても観光客は寄り付かない。たえず変化を続けなければ飽きられる。


【ポイント】
名画を写真撮影できる美術展が関西で今夏相次ぎ、ファンを喜ばせている。
従来、仏ルーブルなど欧米の著名な美術館では写真撮影が可能な作品も、日本で展示される際には不可となるのが一般的だったが、少しずつ解禁されるように。
規制緩和の背景には、増え続ける訪日観光客の“圧力”や普及するSNSを活用して来場者を増やしたい美術館の思惑があるようだ。

大阪市天王寺区の市立美術館で開催中の「デトロイト美術館展 大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち」(9月25日まで)。
デトロイト美術館は米国屈指のミュージアムで、今回は6万5千点を超える所蔵作品の中からルノワール、ゴーギャン、セザンヌなどのえりすぐりの名画52点が展示されており、そのすべてが写真撮影できる。
デトロイト美術館では多くの作品で来場者の写真撮影を認めており、日本でも適用されたかたちだ。海外から借り受けた作品の撮影が許可されるのは極めて珍しい。

米ボストン美術館の浮世絵コレクション170点を展示する神戸市立博物館の「俺たちの国芳 わたしの国貞展」(8月28日まで)も、写真撮影が可能な美術展だ。

撮影制限条件がある。
デトロイト展の場合、撮影日を7、8月の火、水、木曜日に限定している。
週末は混み合うためで、「シャッター音が気になる来場者もいるだろうから」あらかじめトラブルを避ける意味もある。
国芳国貞展も8月は観客増が見込まれるため、撮影期間は7月末までだ。
他の鑑賞者の邪魔にならないように三脚や照明、自撮り棒の使用を禁止している。
撮影した写真は個人使用に限定され、営利目的では使えない。
ピカソやルオーなど著作権が切れていない作家の作品については、SNSなど不特定多数への公開が禁じられている。

日本でも、常設展の写真撮影を認める美術館が増えているが、背景には美術館での写真撮影に慣れた海外観光客からのクレームがある。
撮影許可が広がっているのは「SNSの普及が大きい」
影響力の大きいSNSで情報が拡散されれば入場者の増加につながる。美術館や主催者のねらいはそこにある。
若者が主体的に美術展に参加するようになるメリットもある。