自国に帰国したインバウンド旅行者に「伝統工芸品」を越境ECで積極販売へ、「eBay」!

自国に帰国したインバウンド旅行者に「伝統工芸品」を積極販売へ、ECサイト世界大手「eBay」が越境ECで、まずは京都から

(トラベルボイス 8月10日)
http://www.travelvoice.jp/20160810-71897
伝統工芸品もネット通販の時代といえばそれまでだが、
京都の伝統産業の振興が観光の観点から必要な理由を、「悠久の精神文化をものづくりが支え、それが豊かな文化を創造し、自然と共生している。そのバックに宗教的な情操があって、これが観光の視点から評価されている」、だから「京都は観光都市ではない。ものづくりの伝統が続かなければ文化が成り立たず、持続可能な観光都市にならない」と表現する門川市長に敬意を表したい。
【ポイント】
世界最大規模の海外ECサイト「eBay(イーベイ)」は、地域の伝統工芸品などの製造業・小売業に対し、eBayでの越境ECをサポートする「小売・製造業者 海外展開支援プロジェクト」を開始した。
オンライン決済サービスのペイパルをはじめ、中小企業整備機構やフォニックス・コミュニケーション、京都市や京都商工会議所の参画を得て、第一弾として京都から開始。全国展開を図っていく。

伝統工芸品の生産額は最盛期の5分の1に縮小しているが、訪日外国人旅行者をはじめ、海外からの関心は高まっている。
インバウンドをきっかけに、オンラインで継続的に伝統工芸品を購入してもらう世界を目指す。

土産物を購入した訪日外国人旅行者の12%が伝統文化・工芸品を購入している。イーベイでの日本の伝統工芸品に対する検索も年々増加。
2015年度の伝統文化・工芸品に関する取引額は400億円にのぼったという。
ただし、内訳には日本製でない日本の伝統工芸品も含まれていることから、「すべて日本の製品で400億円を取り扱いたい」と目標を示した。
eBay.comに英語の特設ページを開設。京都の伝統工芸品について、商品概要のみならず、歴史や伝統に関する説明も掲載。
イーベイの1.62億人の会員をはじめ、約1.8億人の会員を持つペイパルと共にメールマガジン等で、特設ページへの流入を図っていく。
出店店舗に対してはイーベイのロゴステッカーを配布。
これを軒先につけることでイーベイの特設ページに掲載されている商品を売る店であることを示し、商品をイーベイのサイトで英語で確認することにより、訪日中の現地購入にもつなげたい考え。
現在、イーベイ・ジャパンは越境ECに特化しているが、国内・海外ともに露出が増え、販売促進ができるコラボレーションをしていきたい。

イーベイは1995年創業のオンラインマーケットプレイスで、出品数は10億品、取引高は10兆円(2015年)と世界最大規模。
北米、欧州、豪州を中心に200か国以上で展開している。

京都市では74の伝統工芸品を指定しているが、「西陣織」の生産額は最盛期の40年前の7%にまで縮小。「京友禅」は2.5%で、「これはもう絶滅危惧種」とも例える。
京都のタクシーでドライバーに西陣織の詳しい説明をしてもらい、『よく勉強されていますね』と感心されることがあるが、実は本職こそが西陣織の職人で、副業でドライバーをしているということも少なくない。
これが京都の文化を支える伝統産業の現状だ。

「悠久の精神文化をものづくりが支え、それが豊かな文化を創造し、自然と共生している。そのバックに宗教的な情操があって、これが観光の視点から評価されている」と伝統産業と観光振興を結びつけた。
だから「京都は観光都市ではない。ものづくりの伝統が続かなければ文化が成り立たず、持続可能な観光都市にならない」と強調する。