京都市の観光政策! ―日本人減少への危機感から、「質」に焦点を当てる!

京都市の観光政策を担当部長に聞いてきた ―日本人減少への危機感から、民泊・ラグジュアリー自治体連携まで
(トラベルボイス 10月26日)
https://www.travelvoice.jp/20161026-76539


京都市産業観光局MICE戦略推進担当部長の三重野真代氏は、京都の観光に強い危機感を示している。
2015年に京都市の観光客数は日帰りも含め5,684万人(前年比2.2%増)と過去最高。宿泊客数は同1.6%増の1,362万人。
外国人宿泊者数が前年よりも133万人多い316万人で過去最高になった。一方で、日本人宿泊者数は112万人減少している。
「観光客が多すぎるため、日本人の京都離れが進んでいる」ことに危機感を示しているのだ。
「上質宿泊施設」を誘致し、行政側が供給をコントロールすることで、ラグジュアリーな観光客の需要を呼び込みたいという。
民泊についても、「集合住宅での民泊は認めないことになるだろう」との見解を示した。


【ポイント】
「質」に焦点を当てた観光政策を進める京都市。
訪日外国人が急増するなか、宿泊施設不足や交通渋滞などさまざまな課題に直面している。
日帰りも含め年間5,500万人を超える観光客が訪れるが、日本人の観光客数は減少し、満足度も低下している。

2015年に京都市を訪れた観光客数は日帰りも含めて前年比2.2%増の5,684万人と過去最高を記録。2年連続で5,500万人を超えた。
宿泊客数は同1.6%増の1,362万人。
外国人宿泊者数が前年よりも133万人多い316万人で過去最高になった一方、日本人宿泊者数は112万人減少した。

三重野氏は「現状、観光客が多すぎるため、日本人の京都離れが進んでいる。日本人のリピーターを受け入れるためにも、外国人をどんどん受け入れればいいという話ではない」と明かす。
2015年の京都観光総合調査によると、日本人の総合満足度は「大変満足」から「やや満足」までが88.9%。ここ数年ほぼ変わっていない。
しかし、「人が多い、混雑」が前年の10.3%から13.8%に、「道路の渋滞」が7.0%から11.4%に上がるなど多すぎる観光客への不満が表れている。

京都市は今夏、「京都市宿泊施設拡充・誘致方針」を打ち出した。その目的は、インバウンド市場での質の高い宿泊観光の推進だ。
そのなかで話題となっているのが、「上質な宿泊施設の誘致」。
立地が制限されている住宅専用地域、工業地域あるいは市街化調整区域でも、「上質宿泊施設」を誘致する方針を打ち出した。
行政側が供給をコントロールすることで、ラグジュアリーな観光客の需要を呼び込みたい。

京都市は、来春の民泊新法施行後も独自の民泊ルールを定める方針だ。
「京都らしい暮らしが体験できるもの。付加価値のある宿泊サービスという位置づけにしたい」
「おそらく集合住宅での民泊は認めないことになるだろう」との見解を示す。