世界一を取る! 円高でも絶好調、大阪発インバウンド企業「フリープラス」

世界一を取る! 円高でも絶好調、大阪発インバウンド企業
(PRESIDENT Online 11月14日)
http://president.jp/articles/-/20619
「フリープラス」の須田健太郎代表取締役社長はマレーシア生まれ、父が日本人、母が華僑。言葉は日本語、中国語、英語、インドネシア語で育ったという。
マクドナルドで仕事の面白さを覚え大学を中退、人材派遣会社で起業資金を貯め、人材派遣会社、SEO会社、そしてインバウンド事業に転身した。
東日本大震災の時、ピンチはチャンスだととらえ東南アジアのマーケットを開拓している。日本のホテルも空室ばかりの苦しい時に頑張って送客したことが評判になったとの話に、「フリープラス」の今後の発展の可能性を感じる。
田原総一朗の素晴らしいレポートだ。


【ポイント】
「フリープラス」は本社は大阪で、従業員数約140人、東京には4人が常駐している。売り上げの95%以上が海外のランドオペレーター。
海外24ヵ国、約450社の旅行会社と取引実績があり、手配人数は前々期が年間6万人、前期は13万人。
 
日本のランドオペレーターの経営者は、華僑をはじめ外国人が多い。ファミリービジネス感覚で事業をやっているので、事業拡大の動きは少なく、ほとんどの会社は従業員が10数名以下。
 
日本の大手旅行会社は、高度経済成長期の日本人の国内旅行で大きく成長した。国内旅行で育った人が上で力を持っているから、インバウンドに力を入れる気にならないのでしょう。
インバウンドで欠かせないのは、ホテルの部屋の確保。大手旅行会社は部屋を大量に確保しているが、日本人用が優先で、組織内で力の弱いインバウンド事業に回ってこない。
 
訪日人数は増えて、宿泊数は減るのは悪くない。LCCでちょろっと来て、ちょろっと泊まって帰る外国人が増えてきた。気軽に訪日できるようになったということ、何度も来てもらえばいい。
 
一国に集中するとリスクがあるので、取引先は分散している。中国・台湾・タイがトップスリーで各15%。あとはベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア、シンガポールと分散している。
 
インバウンド事業を始める時、中国にターゲットを絞った。中国北京の旅行会社1社が話を聞いてくれた。
中国人の訪日観光は、中国人が経営する悪徳免税店に連れていかれてニセモノをつかまされるケースがある。そうした経験を通して日本が嫌われるのは悲しいとプランを作らせてもらえることとなった。
 
東日本大震災が起こり訪日客がなくなった。
ピンチはチャンスだととらえ、訪日客は一時停止なのでいずれ戻ってくる。その間にマーケットを開拓した。東南アジアに営業に行き、日本のホテルも空き室ばかりで、無名の僕らでも簡単に部屋を確保できた。
その結果、翌年は取り扱い訪日客数がいきなり550人になりました。観光業が苦しい時期に頑張って送客したことがホテル側でも評判になって、次の年は5000人、さらに次は2万5000人に増えた。
 
フリープラスはSEOをやってるので、「ツアーガイド募集」でグーグルでネット検索すると3位以内。「訪日旅行」では1位。
インターネットからの登録は毎週のようにあり、かつ育成にもお金をかけているので、人材面では強みがある。
 
今、訪日観光用のホテルを建設中。フリープラスのお客様の7割はリーズナブルなビジネスホテルに泊まる。ただ、ビジネスホテルは日本人出張者のためにつくられており、外国人にマッチしていない。たとえば朝食のビュッフェは和食中心でメニューの数が少ない、荷物が大きいのに広げられるスペースもない。
一方、出張で疲れた日本人宿泊客からしても、海外に来てテンションが上がって騒いでいる外国人観光客と一緒になるのはつらい。
そこで訪日観光客専用のホテルをやることにした。
建物は別にホルダーがいて、フリープラスはオペレーションだけなので、お金はそれほどかからない。昨年23万泊以上手配したので、100室つくっても必ず埋まる。
最初のホテルは来年4月オープン。年に2棟ペースで作る予定。
 
フリープラスは、外国人観光客に人生に残る思い出をプレゼントすることを理念としている。訪日観光産業を垂直統合していくことによって、それを実現したいと考えている。