IR法案が2日、衆院内閣委員会で可決! IRを作る議論が不足!

カジノ法案、議論生煮え 3つの論点巡り溝 

(日経新聞 12月3日)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS02H32_S6A201C1EA2000/
IR法案が2日、衆院内閣委員会で可決された。
6時間強のスピード審議だという。まずは十分に審議されたかどうかについて疑問だ。もっと国民的議論を深める必要がある。
また、IR法案をカジノ問題だけに集約するのも偏った議論ではないか。
日本は世界のなかで国際会議が多い国ではない。世界標準などでも主導権を握れず後塵を拝している。
日本のなかでも大阪は国際会議が多くはない。2015年の開催件数は、1位:東京23区557件、2位:福岡市363件、3位:仙台市221件、4位:京都市218件、7位:大阪市139件にすぎない。
日本が国際都市を目指すなら、国際会議の開催件数を増やす必要がある。
国際会議が開催される都市には、会議場や展示スペースなど広大な敷地と施設が必要である。
IRの建設・運営施設の資金にカジノ収入をあてる国もある。
何のためにIRを作るのかを、しっかり議論する必要がある。
【ポイント】
カジノを中心とした統合型リゾート(IR)を推進する法案(カジノ法案)が2日、衆院内閣委員会で可決された。
自民党や日本維新の会が賛成する一方、民進党は「審議時間が不十分だ」と抗議し、採決を棄権した。

自民、維新両党などは14日まで延長した今国会での法案成立をめざす。

論点は、(1)カジノの合法性 (2)経済効果 (3)ギャンブル依存症対策だ。
議論が最も集中したのは、カジノを刑法で禁止している賭博の例外とみなせるかどうかだ。
刑法35条は「法令又は正当な業務による行為は、罰しない」と定める。
推進派はカジノ法案と、これに基づき政府がつくる実施法案が成立し施行されれば「カジノは正当な行為とみなされ違法性がなくなる」と説明する。

宝くじや競馬など公営ギャンブルと同様、カジノに公益性が認められるかがポイントになる。
公営ギャンブルには収益の一部が国庫に入る仕組みがある。
カジノ法案には、国や地方自治体がカジノ運営事業者から納付金、入場者から入場料を「徴収できる」と明記した。

自民党は建設需要や雇用の創出、地域振興につながると指摘。外国人訪日客を今の約2千万人から2030年に6千万人まで増やす目標にも寄与するとみる。
維新は大阪誘致をめざす25年の国際博覧会(万博)との相乗効果を見込み、大阪湾の人工島、夢洲(ゆめしま)を候補地の一つにする。
自治体ではこのほか北海道苫小牧市や釧路市、横浜市、長崎県佐世保市などがカジノ誘致を前向きに検討している。
共産党は中国人客の減少で経営が低迷する海外のカジノ業界を紹介。「カジノ賭博の解禁で経済成長をめざすのは邪道だ」と批判した。
民進党内も「経済効果が十分あるということが立証されるのか」などの声がある。
公明党は法案の付帯決議で、カジノ法案には依存症対策の抜本的な強化を求めた。

ギャンブル依存症の増加や、暴力団など反社会的勢力の関与は与野党共通の関心事だ。
自民党は利用者の入場規制を厳しくし、政府内にカジノ業者の規制機関を設けることでこうした問題を最小限に抑えられると主張する。
収益の一部を依存症対策などに投じることも検討していく。