全国の観光バス事業者が連携で日本縦断を実現! 欧州で普及している「シートインコーチ」スタイル

バス旅行も欧米流! 「シートインコーチ」で日本縦断  〜全国の観光バス事業者が連携、乗り継ぎ可能に〜

(日本経済新聞 2017/7/10)
http://style.nikkei.com/article/DGXLASFB13H0I_T10C17A6EAF001?channel=DF220420167277
観光バスは事業者毎に営業地域が定められている。過当競争の防止が目的であると思われるが、観光のパターンが変わってきた現代において本当に必要な規制なのだろうか。
そのようななかで、全国の観光バス事業者が連携して日本縦断を行うとの取り組みは素晴らしい。
全国をエリアにする観光バス事業者が生まれて良い時代に入ったのではないか。
【ポイント】
全国の観光バス事業者が連携し、訪日外国人が全国を縦断できるバスツアーを企画する。
観光バスは事業者ごとに営業地域が定められているため、旅行の範囲が限られていたが、複数の事業者のバスを乗り継ぐことで、北海道から九州まで回れるようになる。
欧米などでは「シートインコーチ」として普及しているスタイルで、日本人の間にも広がる可能性がある。
南薩観光(鹿児島県)、琴平バス(香川県)、神姫バスグループ(兵庫県)、関東自動車(栃木県)、岩手県北自動車(岩手県)などの9社で事業連合「ジャパンコーストラインアライアンス」を立ち上げた。
9社は旅行会社を持っており、共同で中継地点や乗り継ぎ方法を詰める。参加企業は年内に15社ほどに増える予定だ。

第1弾として、鹿児島県の南薩観光と宮崎県の宮崎交通が組み、九州一円や南九州を巡るツアーを英語圏の訪日客向けに発売する。
九州一円を巡る商品は7泊8日で10万~15万円を想定。2泊3日で途中下車できるなど複数の商品を用意、個人客のニーズに対応する。

神姫バスグループも数社と組み来春に広域ツアーを売り出す。
現在販売している訪日客ツアーの2016年度の利用者は2万2千人と前年度比4割増えたが、京都や奈良、大阪や神戸を巡る日帰りに限られる。
同社は「全国の事業者との連携で商品の幅が広がる」と期待する。
貸し切りバスはバス会社ごとに営業区域制限があり、利用客はバス会社の営業所があるエリアを出発地か到着地にする必要がある。
従来は途中下車が難しく、決められたコースでの利用が多かった。
各社のバスを乗り継げれば、南薩観光などで九州観光した後、下車してフェリーなどで四国に渡り、琴平バスに乗り換え、さらに関西で神姫バスに引き継ぐといったプランが可能になる。
鹿児島から北海道まで旅行することを目指す。地元に詳しいバス事業者のガイドが対応することで、よりきめ細かいサービスも提供できる。
今回の連携は16年11月、琴平バスと南薩観光が観光客誘致などで提携したのが契機となった。
西日本で乗り継ぎを利用するアイデアが浮上し、関東、北海道のバス事業者も巻き込み、広域観光を目指す動きに広がった。

シートインコーチ(Seat in Coach)
欧州などで普及している乗合型の観光バスツアー。
途中下車が可能で、日程やコースを変更できない団体旅行などに比べ自由度が高い。
国内ではJTBグループが導入している。国土交通省の臨時措置により訪日外国人客向けに限り、貸し切りバスの営業区域が拡大したが、区域外での乗降はできない。複数のバスを利用することで、広域での乗降が可能になる。