「シェアリングエコノミー」をめぐる課税対策を政府が検討!

「シェアリングエコノミー」をめぐる課税漏れ対策、政府が検討へ 税制改正の焦点に
(産経新聞 2017.9.7)
http://www.sankei.com/economy/news/170907/ecn1709070025-n1.html


「シェアリングエコノミー」への課税について、政府が検討に入ったようだ。
貸し借りは仲介業者を通じて個人同士で行われることが多く、個人売買で年間売り上げが1千万円を超えれば消費税の納税義務が発生するが、1千万円以下の小規模事業者が多いのではないか。
しかし、「シェアリングエコノミー」は、2013年に約150億ドル(約1.6兆円)だった市場規模が25年には約3350億ドル(約36.5兆円)に拡大するという。


【ポイント】
「シェアリングエコノミー」をめぐる課税漏れについて、政府が対策の検討に入った。
貸し借りは仲介業者を通じて個人同士で行われることが多く、そこで得た所得を税務当局が正確に把握できないなど課題は多い。
今後の税制改正の焦点となる可能性がある。

「シェアリングエコノミー」の代表的なサービスが、米配車大手ウーバー・テクノロジーズが提供する「ライドシェア」だ。
一般ドライバーが対価を受け取り自家用車で客を運ぶサービスで、利用客がスマートフォンのアプリを介して配車を求めると、ウーバーに登録した近場のドライバーが迎えに来る仕組み。日本での解禁も検討されている。
事業の主体が配車を仲介した業者なのか、運転手なのか識別が難しい。
運転手が業者の被雇用者として扱われた場合と、運転手が個人事業主として扱われた場合では、所得税や法人税の課税方法も変わる。
個人運転手の所得などの情報を正確に把握できる手段がないため、課税漏れの可能性も高まる。
仲介業者の事業拠点が海外にあれば、法人税などの課税も難しい。

国内で利用者が急増している「メルカリ」などの個人間売買アプリの利用でも課税漏れの問題が指摘されている。
衣服や家具などの生活用動産を売買した場合は確定申告が不要だが、1つ30万円超の貴金属や骨董(こっとう)品を売買して得た所得は課税対象となる。
個人売買で年間売り上げが1千万円を超えれば消費税の納税義務が発生するが、複数のアプリを活用した売買で1千万円を稼いだ個人所得の把握は難しいという。

フランスは2020年から仲介業者に対し税務当局への取引情報などの提出を義務化する制度を設ける方針。
日本でも仲介業者や利用者の所得情報などの把握に向け政府は、こうした海外の事例を参考に対策の検討を進めたい考えだ。

ただ、日本における「シェアリングエコノミー」の認知度は3割程度にとどまっている。
「日本では社会的に大きな課題として認知されないと、思い切った改革に踏み切れない」との指摘もあり、対策議論が順調に進むかは見通せない。

シェアリングエコノミーについて、国際会計事務所PwCは、2013年に約150億ドル(約1.6兆円)だった市場規模が25年には約3350億ドル(約36.5兆円)に拡大すると試算する。