京都市の民泊条例案は、家主同居タイプと京町家は制限を設けない方針!

家主同居は○、空き家は× 民泊規制で京都市が新機軸  

〜緊急時の「駆け付け」を義務付け、硬軟両様で観光振興めざす〜
(日経電子版 2017/12/8)
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO24317080W7A201C1000000?channel=DF220420167277
京都市は民泊条例の骨子をまとめ、2月の市議会に条例案を提出する方針だという。
条例作りで先行する東京都区部の多くは「空き家」と「家主同居」を一律に規制しようとしているが、京都市は、「家主同居」タイプと歴史的遺産の「京町家」には制限を設けないようだ。
「空き家」と「家主同居」のタイプを分けて考える京都方式は、民泊を単に安宿として提供するではなく、家主とのコミュニケーションを大切にする民泊の形態で進めることになるようだ。
【ポイント】
京都市は民泊条例案の骨子をまとめた。
居住者がいない空き家は住居専用地域において1~2月に営業を限定するなど厳しく規制する。一方、家主が居住するタイプと歴史的な遺産である京町家には特別な制限を設けない。
2018年2月の市議会に条例案を提出する方針だ。

住居専用地域では、家主同居タイプと京町家は国が定めた住宅宿泊事業法(民泊法)にのっとって年180日まで営業できるようにする。家主の目が行き届き、騒音やゴミ出しなどのルールが守られやすいと考えた。
家主は地域の自治会などに所属しており、周辺住民は自治会を通じて苦情を直接伝えることができる。「京町家を相続したものの、民泊で収入を得なければ維持費を捻出するのが難しい」という住民の声にも応えた。

空き家タイプの民泊は厳しく制限する。
住居専用地域では観光の閑散期である1~2月の60日間に営業を限定する。
住宅地以外でも緊急時の「駆け付け」を義務付ける。10分程度で宿泊施設に駆け付けられるよう、施設から半径800メートル以内に事業者か管理者が駐在するよう求める。
これまで海外に拠点を置き、緊急時に連絡が取れない事業者も多かったが、国内に管理する代理人を置く必要が生じる。

分譲マンション内で民泊を営業する場合は管理組合が禁止していないことを示す書類の提出を求めるほか、宿泊者の有無や人数を住民に周知させる。違反した場合は最大5万円の過料を科す。

地元の不動産業界からは「規制を強めると民泊事業をやりたがっている新規参入者の意欲をそいでしまう」と不安の声があがっているともいう。

東京都世田谷区は住居専用地域において月曜から金曜の宿泊(月曜正午から土曜正午までの利用)を禁じる方針。新宿区や中野区は住居専用地域で月曜から木曜の宿泊を禁止することを目指している。いずれも家主同居タイプと空き家タイプを一律に規制する内容だ。

石井啓一国土交通相は12月1日の記者会見で、自治体による過度な規制に懸念を示した。
日本を代表する国際観光都市である京都市の試みは、ほかの自治体からも注目を集めそうだ。