五輪と民泊は相性抜群 平昌でAirbnb躍進、東京五輪はいかに!

五輪と民泊は相性抜群 平昌でエアビー躍進、東京も?  
宿泊客急増でホテル料金が高騰、代替として支持集める
(日経電子版 2018/3/17)
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO28152040V10C18A3000000?channel=DF220420167266


平昌冬季五輪をきっかけにAirbnbは韓国で急成長した。五輪の公式サポーターとして知名度を高め、開催地の平昌・江陵(カンヌン)周辺で登録物件を前年の3倍以上に拡大。ホテルの宿泊料金が高騰するなか、多くの観光客を引き付けた。
一時的に宿泊需要が膨らむビッグイベントにおける民泊需要は、相性が良さそうだ。


【スマカン】
平昌冬季五輪期間中はホテルの空き室が少なく、料金も1泊50万~60万ウォンはざら。江陵市中心部のアパートの1室の民泊は1週間で110万ウォン(11万円)に対し、民泊料金は周辺ホテルの3分の1だという。
宿泊の状況が劇的に変わったのが2016年のリオデジャネイロ五輪。Airbnbが初めて五輪の公式サプライヤーとなり、民泊は欠かせない代替の宿泊手段となった。
五輪会期中の18年2月9~25日、江原道におけるエアビーの利用者は1万5000人で、前年同期比6倍。
平均3泊。外国人は44%の6600人で、米国、中国、カナダ、日本が上位を占めた。

五輪で大勢の外国人が訪れるのは当たり前。Airbnbの課題は受け入れ先ホストをどれだけ確保できるかにあった。
原動力となったのが、韓国の五輪組織委員会と17年11月に結んだ公式サポーターの契約だ。
ソウルの五輪プレイベントに参加するなどして認知度を飛躍的に高め、平昌や江陵のある江原道との間で連携協定を締結。テレビCMもさかんに流した。

民泊の提供者(ホスト)や利用者(ゲスト)の口コミ効果も手伝って、江原道のエアビー登録物件は17年の1100件程度から五輪の開幕直前には3.5倍の約4000件に増えた。このうちの1800件が実際に宿泊先として利用された。ホストが五輪期間中に得た収入は合計24億ウォン、1人平均で約120万ウォンに達したという。
高騰していたホテルの宿泊料金を下げる効果ももたらした。当初、江陵市内の都市ホテルで1泊80万~100万ウォンだった価格が、平均で50万ウォンに落ち着いた。
Airbnbの五輪期間中の平均料金は3分の1の16万7000ウォンだった。
エアビー韓国法人は「短期間に宿泊先を増やせることを証明した。新しい建物を造る必要がないため、非常に柔軟で、効率的で、かつ環境に優しい」と自信を見せた。

Airbnbは、14年6~7月にブラジルで開かれたサッカーワールドカップ(W杯)と16年8月のリオデジャネイロ五輪で成功を収めた。特にリオ五輪では公式サプライヤーとなり、ブラジルでの知名度アップにつなげた。
それはリオにおけるAirbnbの登録物件が階段状に増えた様子にうかがえる。W杯の半年前は5700件だったのがW杯の時には1万9300件に急伸。五輪では、開幕半年前の2万4300件から期間中は4万8100件に達した。
宿泊の需給がタイトになる大きなイベントが、エアビーの追い風になっている。

特筆すべきは、イベントが終わった後もリオではAirbnb登録物件が増勢を保っていること。
リオ五輪の3カ月後こそ4万4400件とわずかに減ったものの、1年後の17年末には5万5600件と五輪期間中を上回った。

急成長の反動として、韓国でも民泊に対する警戒心から規制論議が盛んになっている。
Airbnbは対策に追われ、18年1月末までに累計3200件の違法物件をリストから消去したという。
そうしたなか自治体の民泊に対する期待も高まりもあり、既存ホテル業界からは不満もあがっているという。
2020年の東京五輪にもAirbnbは「大会成功のため喜んで協力したい」と公式スポンサーの契約獲得に意欲を隠さない。
一方で、東京都区部などでは住民の不安を背景に、住宅地で全面禁止にしたり週末に利用を限定したりする規制が広がっている。

 

相性抜群の五輪と民泊。そこに、あえてくさびを打ち込むのはいかにも惜しい。