TDLも京都も「鬼混み」でもう限界! 混雑解消の切り札は?

TDLも京都も「鬼混み」でもう限界!日本の混雑を解消する切り札とは
(ダイヤモンドオンライン 2018.4.13)
http://diamond.jp/articles/-/167047


”訪日客の混雑”が問題化するようになってきた。
TDLやUSJの混雑も限界を迎えている。TDLの人気ランキングが急落しているのも”混雑”が理由だという。京都も往来を歩けない状態が続いている。
混雑緩和策には「アメリカ方式」「フランス方式」「シンガポール方式」「中国方式」があるという。
「アメリカ方式」はTDLなどテーマパークで見られ、「フランス方式」は京都など名所旧跡が集まっているところでは可能なのだろう。「シンガポール方式」は観光税などにみられる。「中国方式」の行政は何もせず民間に任せるは日本に馴染まない。
どの方式が優れているかの議論ではなく、日本を開かれた観光にするため、地域ごとに知恵を出していかなければならない。

【ポイント】
「何だか最近、街に人が多くないか?」と思うことが多くなった。
TDLやUSJのような人気テーマパークでも、混雑の緩和策は限界を迎えているようだ。夢の国を標榜してきたテーマパークも、あまりに混雑すると入場者が夢から覚めて、現実にうんざりしてしまう。

京都もインフラの限界を超えている。
京都の嵐山も、渡月橋の狭い歩道にこちらから行く人、向こうから来る人、そして橋の中央で写真を撮る人が入り乱れるので、まったく動くことができない。嵯峨野の竹林の風景を写真に撮りたいと思う人が世界中から来るため、竹林の細道が原宿の竹下通りのように混雑している。

行動経済学的な視点から考えると、混雑の緩和方法には「アメリカ方式」「フランス方式」「シンガポール方式」「中国方式」の4つの方式があるようだ。

「アメリカ式」は、運営側は基本的に混雑を歓迎する「混雑イコール金」だ。
そこで金を極力逃さないために発達したのが、長い行列を顧客が我慢できるような仕組みの設計能力である。
屋外の行列の先には屋内の行列がある。屋内の部屋に入って、様々な設置物を見たり、液晶パネルの画面を見ながら説明を受けたりしていると、行列に並んでいるにもかかわらず、アトラクションが始まっているかのような錯覚におちいる。

「フランス式」は、ルーブル美術館、凱旋門、エッフェル塔、ベルサイユ宮殿など、歴史があって経済学的には減価償却も済んでいるアトラクションが大量に存在する国なので、混雑を減らして適量のゲストだけを相手にしたいという観点から、混雑緩和方法を設計する。
エッフェル塔もベルサイユ宮殿もゲストはチケット購入の列に並ばされる。数十分かけてようやくチケットを購入できたゲストは、今度は入場するための列に1時間並ばされる。こうして混雑にうんざりする外国人は、徐々にパリやパリ近郊のあまり混雑していない場所を目指すようになる。
パリにはいくらでも歴史ある名所が存在するから、有名な名所を不便にしておけば、パリの隅々に観光客が分散してくれるようになる。

「シンガポール方式」は、極端にコストを上げることで混雑を緩和させる。
市の中心部に車を乗り入れる場合、ナンバープレートが奇数か偶数かで入れる日を決める。それで混雑は半分に減らせる。そうすると車を2台買う人が出てくるので、次に車1台の保有コストを上げる。シンガポールでは車を1台買うのに巨額の税金が上乗せされ、1000万円くらいかかる。

「中国方式」は、政府が何もしない代わりに民間は何でもやっていいという方法だ。
国民が多すぎ国が計画してもうまくいかない。春節の帰郷列車の混雑など人間の許容範囲を超えている。
そうすると「混雑が嫌いな層に向けたベターサービス」が登場する。

日本の混雑問題を考えると、この4方式にはどれも微妙に当てはまらない。
理想論としては、訪日観光客にだけシンガポール方式を導入して嵐山に向かう列車やバスをすべて片道料金2000円にしてしまうなどの方策を取れば良いのだが、現実的ではないのだろう!