「スジ」で考える日本人 、「量」で考える中国人 !

「中国の人から受けるストレス」の理由
(日経ビジネスオンライン 2018年4月17日)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/16/041100064/041100001/?n_cid=nbpnboml_weekly


生まれ育った環境の違いが人の思考プロセスも大きく変えるものであるらしい。
日本人は「スジ」で考え、中国人は「量」で考えるという指摘は分かりやすい。
日本人は、「スジが通らない」「スジを通せ」などの「べき論」が好きで、中国人は、「どれだけあるのか」という「量」を重視する傾向が強いという。
各々の国民性を理解してと考えるのが妥当なのだが、思考の違いが生むストレスも双方にあるようだ。


【ポイント】
社会にはその社会の長年の歴史的な蓄積の中から出来上がってきた共通の感覚、「クセ」のようなものがある。
「こういうことを言われたら、こう反応するのが、この社会では普通である」
「こういう光景を見たら、こう感じるのが、この社会では普通である」

「スジ」で考える日本人
「量」で考える中国人

「そんな話はスジが通らない」「スジを通せ」などと言うように、「規則」「ルール」「道徳的規範」など、日本人、日本社会はこの「べき論」が好きだ。逆に言うと、スジが通っていれば損得勘定は二の次、みたいな部分もある。

中国人的判断の基礎となる「量」とは、「これだけある」という「現実」である。
中国人、中国社会が重視するのは、「あるべきか、どうか」の議論以前に、「現実にあるのか、ないのか」「どれだけあるのか」という「量」を重視する傾向が強い。

日本社会では、ある事象を前にした時、誰が判断しても結論は同じになる。
しかし、中国の社会は「量」を判断する思考だから、人によって判断が不揃いで、みな言うことが違う。
かくて私も含む日本人は「中国の⼈が⾔うことはスジが通らない」「規律がない」と、ストレスを感じる。

スジか、量か。これは社会の思考のクセのようなもので、「良い、悪い」も、「正しい、間違っている」も存在しない。

「スジ」で考える場合
●メリット  
行動が計画的になる
仕事の「前始末」をするので、スムーズに進むことが多い
行動後の問題の発生率が低い

■デメリット  
決断に時間がかかる
前例にとらわれやすい、変化しにくい
心配過多で、杞憂に終わることが多い。結果的に無駄が出る
製品やサービスがオーバースペック、過剰品質に陥りやすい

「量」で考える場合
●メリット  
決断が速い
現状の変化に対応し、臨機応変な行動をする
(結果的に)効率的である
(現実に問題が出た時、初めて対応するので、うまく行っている間はムダな行動がない)

■デメリット  
規範性が低い。人によって、状況によって言うことが変わる
継続性に乏しい。一つのことを続ける根気に欠ける
ものごとの本質を追究する姿勢が弱い

「スジか、量か」という基本的な判断基準の違いは、現実社会のあらゆるところに影響している。

日本社会の抗議行動は「カネが欲しいんじゃない。スジを通せ」という主張になりやすい。
中国人は、主に「自分が受けた損害」に対して憤る。つまり「スジ」ではなく、金銭的損害という「量」で憤る。