禁煙条例で客減る? 海外の飲食店では売上増加もある!

禁煙条例で客減るって本当? 海外の飲食店では増加も 

(日経電子版 2018/6/1)
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO31104870Z20C18A5L83001?channel=DF220420167266
東京都独自の「受動喫煙防止条例案」が定例議会で審議される。
飲食業界団体は、「建物内禁煙」にした場合、国内全体で8401億円が減収し、店舗経営が傾くと強く警戒する。
アメリカやノルウェー、アイルランドの禁煙導入では、売上が横ばいか、増収になるところもあるという。
受動喫煙防止は世界的な流れだ。20年の五輪・パラリンピック開催を控え、どのように対応するのか、飲食店は問われている。
【ポイント】
東京都は6月の定例議会に、都独自の「受動喫煙防止条例案」を提出する。
従業員を雇っている飲食店の店内を原則禁煙とする規制に、飲食店からは「客が減る」と悲鳴があがる。
ただ規制で先行する海外では必ずしも減収になっているとは限らない。条例への「脅威論」には行き過ぎとの声もある。
「年間1963億円の売り上げが減る」。飲食業界の団体はこう指摘した。
東京都の受動喫煙防止条例は事実上の屋内全面禁煙だとし、喫煙者離れで店舗経営が傾くと強く警戒する。
都内の減収予想を示すこのデータのもととなったのが、富士経済が実施した、2017年の全国約7000店へのアンケート調査をもとに試算した「建物内禁煙」にした場合、国内全体で8401億円の減収という内容だ。
同調査のデータは各店の店主の売り上げ減少幅の予想にもとづき算出したもので、条例案賛成派からは「飲食店主の主観的な印象にすぎず、因果関係があるとは言えない」との指摘もある。
03年に導入した米ニューヨーク州の調査によると、バーからの売り上げ税収は1億6000万ドル前後で推移していたが、法施行後もほぼ同じ水準が続いた。
04年に店内禁煙の法律を施行したノルウェーでは、レストランの売上高が05年、03年よりも2.5%増えたという。
04年に屋内禁煙法を導入したアイルランド。都市部の大型バーで売り上げが減った一方、地方のバーで売り上げが増えている。

世界保健機関(WHO)の09年の「がん予防ハンドブック」によると、「サービス業への経済的な負のインパクトはなかった」の論文は4分の3の65本。
来店を避けていた嫌煙派の人たちが来店するなど、規制が売り上げにプラスに働く要素も考えられる。
「変わる時には不安があるのは当然」と、小池知事は記者会見で条例導入による影響について述べた。

「条例を成立させたところで、都の規制は依然として諸外国に比べて水準が低い」と話す。
受動喫煙防止は世界的な流れだ。世界が注目する20年の五輪・パラリンピック開催を控え、経営環境の変化に対応できるかが飲食店に問われている。