日本市場に攻勢をかけるアジアのLCC 「以遠権」の拡大が日本の空港を変える!

日本市場に攻勢をかけるアジアのLCC

(WEB RONZA  2018年09月28日)
https://webronza.asahi.com/business/articles/2018092600003.html
アジアのLCCが、日本市場に攻勢を掛けている。
これまでの180席クラスのLCCは、片道4時間程度の航続距離が限界だった。しかし、燃費の良い新型エンジンを採用した次世代機は片道6時間以上のフライトも可能になり、「以遠権」という合意により、アジアから関空経由でホノルルへの運行も可能となった。
この発想はハブ空港の機能を変える可能性がある。
日本とアジアのニ国間だけでない、この「以遠権」の拡大が日本の空港を大きく変えるかもしれない。
【ポイント】
アジア最大のLCCであるエアアジアグループで、中長距離路線を手掛けるエアアジアXが、2010年12月に羽田空港へ就航したのを皮切りに、日本に進出するLCCが増えてきた。
このころから訪日外国人の増加が目立つようになり、「インバウンド特需」に沸くようになった。
訪日需要が増えれば、それに応じるようにLCCも便数を増やすという好循環が生まれてきた。

アジアのLCCが日本へ攻め込む上で、機材の進化も大きい。これまでLCCが好む180席クラスの小型機は、片道4時間から5時間程度の航続距離が限界だった。しかし、燃費の良い新型エンジンを採用した次世代機では、片道6時間以上のフライトも可能になり、中大型機では需要が見込めない路線でも、まずは小型機で新路線をスタートさせることも可能になった。

訪日客が増えている以外に、アジアのLCCが日本市場を攻める要因の一つが、オープンスカイだ。
オープンスカイとは、二国間で就航する航空会社数や路線数、便数の制限を相互に撤廃するもので、日本は33カ国・地域と合意している。
二国間の旅客や貨物輸送だけではない。「首都圏空港」と呼ぶ羽田と成田を除き、第三国へ旅客や貨物を積んで運ぶ、いわゆる「以遠権」の存在が大きい。例えばアジア諸国を出発し、関西空港に到着後、日本からの旅客と貨物を乗せて北米に向かうというようなルートだ。
オープンスカイは国ごとに合意内容が異なるが、以遠権が行使できるのであれば、日本を経由して北米に向かう便も開設できる。
日本とマレーシアは、2011年2月にオープンスカイに合意。2013年からは、首都圏空港以外の空港について、以遠権が自由化された。エアアジアXは2017年6月に、関西-ホノルル線を開設したが、週11往復運航しているクアラルンプールー関西線の一部を以遠権により延伸し、ホノルルへ週4往復乗り入れた。今年8月からは週3往復増便し、週7往復のデイリー運航になった。