「ローソン」のデジタル戦略 次世代店舗における旅行とのシナジーの可能性!

コンビニ「ローソン」のデジタル戦略とは? 次世代店舗や旅行とのシナジーの可能性を聞いてきた
(トラベルボイス 2018年10月9日)
https://www.travelvoice.jp/20181009-116226
ローソンは、1店舗あたり1日平均800人、全国規模では1日約1000万人とのコンタクトを持つそうだ。
コンビニは、ATMや、店頭端末ロッピーでの高速バスや航空券、レジャーチケットの委託販売、中国モバイル決済「アリペイ」も全店舗で対応。一部店舗では民泊などの鍵の受け渡しのキーボックスの設置も始まった。
少子高齢化を迎え、IoT、AIなど新しいテクノロジーを使い、店舗運営の省力化から、新しいショッピングのあり方まで変える。
今後はリアル店舗の強みを生かして、観光案内所などの窓口機能などを担う可能性もあるという。

【ポイント】

コンビニ創業当初はナショナルブランドが売れ筋だったが、いまはそれに加えてお弁当やおにぎりなどのプライベートブランド商品やチケットを買いに来て頂けるお客様も多い。
コンビニでは、日本の少子高齢化が店舗運営や店舗網の維持で大きな課題になっている。
これら課題は、IoT、AI、モバイルなどの新しいテクノロジーで解決することができる。
ローソンでは、2017年5月に「オープン・イノベーションセンター」を立ち上げ、「ロジスティクス」「アナリティクス」「ロボティクス」の領域に注力しながら、“お客様”に対する新しいショッピング体験の提供を目指す。
コンビニの未来の店舗の基盤となるプロジェクトに電子タグがある。
経済産業省が旗を振り、他の大手コンビニ、食品・日用品メーカーなどがタッグを組んで、2025年までにコンビニで販売する全商品に電子タグをつけるというプロジェクトだ。

電子タグをつけて商品管理することで、在庫情報などを共有できるようになる。これにより店舗の在庫情報をオンライン上で公開し、消費者が来店前にスマートフォンで目的の商品の有無や価格を確認できるようになる。
食品など賞味期限に応じた値引きなど、変動制の価格設定を自動で設定できるようになる。
値下げ商品を消費者が来店前にスマートフォンで確認できれば、購買意欲を喚起できるメリットもある。
店舗側は、在庫管理や価格管理の自動化により、ラベルの貼り替え作業の省力化とコスト削減が見込める。
電子タグをはじめ、AIやIoTにより得られる購買情報は、人口減の時代の新たな収益源となる可能性がある。
このデータに移動情報などビッグデータを加えることで、広告代理店やメーカーなどに販売できる情報になる。
現在、ローソンの店舗で行なっている主な観光対応は、店頭端末ロッピーでの高速バスや航空券、レジャーチケットの委託販売や、店舗でのインバウンド対応がある。
インバウンド対応では、空港内や宿泊施設、観光地に近い一部の店舗で、訪日外国人向けの土産品や旅行備品などを意識した商品の品揃えや免税対応を強化しているほか、おにぎりなどのオリジナル商品パッケージの英語表記がある。
全店舗で中国モバイル決済「アリペイ」にも対応している。
一部店舗では民泊などの鍵の受け渡しが出来るキーボックスも設置しており、2019年3月までに100店舗へと広げる方針だ。
コンビニの方向性は、「テクノロジーで現場の負荷を軽減し、お客様にいかにリアル店舗に来たいと思ってもらえる新しいショッピング体験を提供できるか」ということ。
「作業効率化」と「リアル店舗での新しい購買体験」の2つを念頭に、次世代店舗を作ろうとしている。
ローソンでは店舗を完全無人化にしようとはしていない。「リアルの店舗の強みを突き詰めると、人のふれあいが強み。テクノロジーが進んでも、やっぱり人の温かみのある店舗づくりが重要」と力を込める。
レジは無人化、品出しはロボットが行なうなど、自動化の流れが進むのは間違いない。
人のスタッフができることは、「来店客とのコミュニケーション。コンシェルジュのようなことがあり得るかもしれない」。

1店舗あたり1日平均800人が購買するローソンは、全国規模では1日約1000万人とのコンタクトを持つ。
地域で、これだけトラフィックがあるのが強み。様々な業種のカウンター業務を引き継ぐこともあり得るといい、リアルの店舗の強みを生かした観光案内所などの窓口機能などを担う可能性も示唆する。

2017年4月から、銀座の商業施設「GINZA SIX」で、観光案内や免税サービス、手荷物取次や一時預かり、外貨両替などにワンストップで対応するツーリストサービスセンターを各事業者との連携でオープンしている。
多くの消費者とって、日常使いのローソンといえば街中の従来型の実店舗。
観光関連商品との接点はロッピー端末であり、今年から一部店舗でスタートした民泊の鍵の受け渡しも、店内設置のキーボックスを介在とするセルフサービスだ。
ここに、コンシェルジュが登場すれば、観光分野の取り組みがより深まるのは間違いない。