「泊まれぬ観光地」返上に動き出す奈良! 宿泊施設も増加に…

奈良「泊まれぬ観光地」返上遠く 建設追いつかず

(毎日新聞 2018年11月2日)
https://mainichi.jp/articles/20181102/k00/00e/040/214000c
奈良の観光の話をすると、「奈良は宿泊施設が少ないから観光客数が伸びない」との指摘がすぐに返ってくる。
土地を掘り返すと史跡が出てくるというのが理由だ。
2017年度末の奈良県の客室数は9197室。前年度比507室増であったという。
ほとんどが奈良市内で、奈良市ホテル数は3増、客室数は443室増、簡易宿所は22施設増となった。

簡易宿所ばかり増えても旅行消費額が大きく増えるわけではないが、先日、奈良少年刑務所の見学時にお聞きした奈良県の戦略によると、富裕層向けの宿泊施設の計画が進んでいるという。

建設中のバスターミナルも、奈良の観光を大きく変える存在になりそうだ。
【ポイント】
2017年度末の奈良県内のホテルと旅館の客室数は9197室。(厚生労働省の調査)
前年度比507室増であったものの、全国最下位だった。
増加分の8割は、訪日外国人を見込んだホテル建設の動きが相次いでいる奈良市内だった。

奈良県内のホテル数は66で前年度末比3増え、客室数も同549室増えた。旅館数は同2減り、客室数も同42減った。「ゲストハウス」など簡易宿所は同27増の328と大きく伸びた。

奈良市では17年度にJR奈良駅周辺を中心にホテルの建設が相次いだ。ホテル数は同3増の35、客室数は同443室増の3142室となった。簡易宿所は1年間で22施設増加。
20年春の完成に向けて、奈良市役所南側で米高級ホテルも建設されている。

近畿2府4県でみると、ホテルと旅館を合わせた客室の伸びは近畿2府4県で大阪(8729室増)、京都(539室増)、兵庫(515室増)に続き、奈良は4番目となった。

2017年の宿泊者数は前年比2.8%増の280万2000人となり、2年ぶりに前年を上回った。
統計を始めた09年以降で平城遷都1300年祭が行われた10年(322万人)に次ぐ過去2番目の多さだった。
外国人宿泊者数は同5.4%増の33万4000人となり過去最高。好調なインバウンドを裏付ける結果となった。

荒井正吾知事は定例記者会見で、「宿泊施設の受け皿をきちんとつくることが観光客を増やすための基本。(ホテル進出の)引き合いは出ており、引き続き誘致やマッチングの努力をしていく」と述べた。


◆近畿2府4県と奈良市などのホテル・旅館の客室数 (2017年度末)

       ホテル     旅館         合計
奈 良  4409(+549)4788 (▼42) 9197 (+507)
滋 賀  9143(+633)5349 (▼354)14492 (+279)
京 都 27038(+1318)9151 (▼779)36189 (+539)
大 阪 71193(+8887)18405 (▼158)89598(+8729)
兵 庫 29578(+1026)15126 (▼511)44704 (+515)
和歌山  5924 (▼68)11296 (▼268)17220 (▼336)
東 京 110641(+8395)58583(+5970)169224(+14365)
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奈良市  3142(+443)1326 (▼38) 4468 (+405)
京都市 23899(+1463)5273 (▼44)29172(+1419)
大阪市 61090(+8110)9563 (▼37)70653(+8073)
神戸市 13540(+225)2958 (▼257)16498  (▼32)

※厚生労働省より。カッコ内は前年度末比増減、▼はマイナス