グーグルの旅行検索サービスの戦略や将来像を担当副社長に聞いてきた!

グーグルで予約? ホテル・航空券の検索サービスの戦略や将来像を担当副社長に聞いた【外電】

(トラベルボイス 2018年11月9日)
https://www.travelvoice.jp/20181109-119682
グーグルは「ユーザーが欲しいタイミングで、欲しい情報を提供する」それだけを追求するという。
自分が興味を持つ観光情報を一か所に管理することに特化するといい、サーチや予約・購買機能を加える計画はない。サプライヤーや仲介販売業者とのパートナーシップを重要だと考えている。
グーグル検索はモバイルに比重が移っているが、旅行関連はデスクトップも重要だと考えている。またボイス検索も進んでいるが、旅行におけるボイスの活用は、旅行が始まってからになると見ているという。
【ポイント】
旅行メタサーチの歴史は1999年、サイドステップ(SideStep)とフェアチェイス(FareChase)が、価格情報を集めて提供する検索エンジンを立ち上げたのが始まり。その後、スカイスキャナー(2001年創業)、カヤック(同2004年)、ウィーゴー(2005年創業)、トリバゴ(2005年創業)などが登場。
既存事業に価格比較サービスを追加する形で発展したのが、トリップアドバイザーやグーグルだ。
グーグルのホテル・航空券の検索サービス戦略や、サプライヤーや仲介業者との関係などについて聞いた。
Q:グーグルの旅行関連サービスの事業モデル、立ち位置を言い表すと?
我々は、ユーザーが欲しいタイミングで、欲しい情報を提供する、それだけを追求している。航空券やホテル検索では、情報の深さと完成度を極めることにフォーカスしてきた。
旅行を計画している人が、プランニングのどの段階にあっても便利に利用できるよう、様々なサービスをつなぎ合わせたということだ。
過去にグーグル検索した旅行情報もまとめておけば、ユーザーにとっていっそう便利になる。

Q:グーグルを、あらゆる旅行サービスの「ワンストップショップ」にしたい?
探している情報が、必要な時に、自動的に、瞬時に表示できるサービスであることだ。
お勧めレストラン情報を見つけたら、グーグルマップでその店に星印を付け、ニュース記事も星印を付ける可能性もある。

Q:「グーグル・トリップス」を拡充して、メタサーチ機能や旅程プランニング・サービスを提供する計画はあるか?
トリップスは、今のところ、情報のリサーチ活動を整理し、自分が興味ある内容をまとめて一か所に管理することに特化している。サーチや予約・購買機能を加える計画はない。
検索内容を一元管理できるようにする。必要な時にすぐに旅程情報を探し、取り出せるほうが便利だ。
Q:ホテルと航空券全般について、サプライヤーおよび仲介販売業者とのパートナーシップについての見解は?
強大な産業エコシステムを作り上げるには、サプライヤーも仲介販売業者も必要不可欠だ。
末永く維持できるようにと気を配っている。
Q:モバイルとデスクトップでは、別の戦略を展開する?
グーグルは、モバイル対応を最優先する方向へ舵を切っている。
旅行プランニングは複数回に渡るセッションを伴う。何週間もかけて色々なことを決めるし、使用するデバイスも一つとは限らない。結局、モバイルとデスクトップの両方を使いながら旅行の計画を立てる人が多い。
大きな買い物をする場合はデスクトップが重要。デスクトップの大きな画面の方が、安心して買い物できる。
Q:「ブック・オン・グーグル(BoG)」でのホテル・航空券取扱い状況は?
パートナー各社に十分に活用してもらうには、まだ様々なインテグレーションが必要。かなり時間がかかる。
フライト検索は好調に推移している。ホテル検索も順調だ。
最終的に様々な予約のやり取りを支援するのが我々の役割と考えている。当社が販売元となるつもりはない。

Q:フライトとホテルで、異なる課題は?
難しいのは航空券だ。日程、出発地と到着地、各種オプションにより、膨大な組み合わせがあるため、正確に対応するには、相応のマシンパワーが必要になる。ホテル検索も同様だが、航空券に比べると、オプションの範囲は限られているので取扱いは難しくはない。
フライトもホテルも、データの一時保存を行い、検索結果を即時に表示できるようにしたいたいと考えている。
実現するには、パートナー企業の通信容量の拡大をはじめ協力をお願いする必要がある。そこで更新が必要な部分と不要となった情報を見極められる仕組みの構築を目指している。

Q:海外市場の取り込みはどうか?
新しいプロダクトや検索関連のプロジェクトがスタートしたら、できるだけ早く40か国語以上の言語に対応させることを原則方針として掲げている。旅行分野も例外ではない。
ホテル検索やホテル広告は、何年も前から展開している。世界中でほぼ同じものを提供している。
フライト検索はマーケットごとに拡げている。現在70市場に展開し、インバウンド・アウトバンド全フライト数の80~90%をカバーできるようにしている。
Q:旅行検索と「グーグルアシスタント(Google Assistant)」の音声対応機能をどう組み合わせていくか?
グーグルアシスタントを、既存サービスにどう生かすかという議論が活発に進んでおり、旅行分野も例外ではない。旅行コンテンツに特化して、アシスタントを最もうまく生かす手法を考えているチームもある。
旅行関連で音声のやり取りが実現すれば便利だが、大きなスクリーンも使える方が絶対に便利だと考えている。
「グーグルアシスタント」が最も活躍するのは、旅行者がもっともストレスを感じている状況でのサポートだ。おそらく旅行が始まった後になるだろう。