中国人が日本を訪れる理由は“癒し”!(中国駐東京観光代表処 首席代表・王偉氏インタビュー①)

「中国人が日本を訪れる理由は“癒し”」 中国駐東京観光代表処 首席代表・王偉氏

(やまとごころ 2018.11.06)
https://www.yamatogokoro.jp/inbound_interview/28024/
中国人の海外旅行の一番人気は日本。理由は日本に”癒し”を感じるという。
丁寧なサービス、日本語の響き、美しい街。目で楽しめる日本食、これらが全て人気の理由です。
中国13億の人口の7%の9100万人がパスポートを持ち、日本は1億3000万人の24%の3100万人。すでに日本の約3倍の人がパスポートを持っている。
内陸部の人も海外旅行に出かけるようになった。しかし内陸部は国内旅行が中心で、海外旅行も安価なタイへ行く事の方が多いようだ。
【ポイント】
——訪日中国人は2017年に735万人。今年10月の国慶節連休も、渡航先として日本が一番人気。それにはどのような理由があるのでしょうか。
中国人は、日本に「癒し」を感じています。
急速な発展を続ける中国での生活は競争が激しい。そんな日常から離れて日本に来ると、日本人は礼儀正しく、もてなしの気持ちで接してくれるので癒されると中国人は感じている。
中国では今、中国語で言うと「治愈」、日本語だと“癒し”が重要なキーワードとなっている。
国内旅行でも癒しが求められ、”治愈系”という言葉は、人や音楽や服などの表現にも使われている。
日本の丁寧なサービスも癒し、日本語の響きも癒し、静かで美しい小道も癒し。小皿に盛り付けられ、目で楽しめる日本食も癒しです。それが人気の理由です。
 
——中国では食事を残すことで満足感を示すため、大皿に量を多く盛り付けて出した方が、中国の方には喜ばれると日本では言われているが。
中国も変わってきている。この5、6年は「最後まで食べなければならない」「お皿の底が見えるまで食べつくしなさい」と、提唱されている。

——四半世紀ぶりに上海を訪れ、その発展ぶりや人の雰囲気など、25年でこんなにも変わるのかと驚いた。上海だけでなく中国全体が変わりつつあるんですね。
中国はどんどん変わっている。まだ変化の途中で、人口が多すぎて何十年かかかるが中国は変わっていく。
変化はインフラからスタートしてだんだんと広がっていく。「環境は人を育つ」という街づくりの考え方も他の街へと広がっている。きれいな街にはゴミは捨てません。街がきれいだとファッションやお化粧も変わっていく。
 
——「癒し」をキーワードに今は日本の人気が高いということですが、その日本人気も変化していくでしょうか。
日本人気も変化していく。最近、国をあげて観光客誘致に取り組んでいる韓国の人気も上がっている。一方で、中国と貿易問題のあるアメリカの人気は下がっている。
 
——中国では現在、パスポートを持っている人はどれくらいでしょうか。
中国のパスポート取得率は現在7%。海外旅行をしたいと多くの人が思っているので、今後も増えていく。
ちなみに、日本人のパスポートの取得率は24%。
——中国13億の人口の7%ということは9100万人、日本の人口1億3000万人の24%ということは、3100万人。
すでに日本の約3倍の人がパスポートを持っている。その人達が海外に行くということですね。
中国は、沿岸部の人の方が海外へ行っていたが、内陸部の人も海外へ行き始めている。とはいえ、内陸の人はまず上海や蘇州などの沿岸地方へ旅行に行き、沿岸地方の人は海外へ行く傾向がある。
中国国内旅行の費用も場所によっては高く、海南島は日本へ行くのと同じくらい掛かる。航空料金を比べて、日本やタイへ行く方がいいと考える人も多い。日本とタイでは、タイのほうが近いし、現地の費用も安いので、日本に旅行する人の方が収入の高い。
 
——国慶節の渡航先として昨年1位だったタイ(昨年日本は2位)。日本ではタイを「微笑みの国」と呼びますが。
中国ではタイは「情熱の国」と言う。熱い気持ちで、心を暖めてくれる情熱の国なのです。
日本は「礼儀の国」。礼儀正しくおもてなしをしてくれることで、心を癒してくれる国だと中国人は感じている。