大阪と京都の外国人宿泊客の違いを考える 多様性こそリスクヘッジの切り札!

京都のホテル、外国人宿泊過去最高 国内観光客は減少顕著に

(京都新聞 2019年04月05日)
アジアからの訪日客は、日本全体が85.7%、関空利用者はアジアが92.0%に達する。
京都の52ホテルの18年の外国人宿泊客はアジアが58.8%で、欧州や北米などが4割超を占めるという。
大阪は外国人受け入れに熱心なホテルは、外国人が90%だが、日本人客中心のホテルは、外国人客10%程度とすみ分けている。関空のお膝元だけあってアジア系外国人の宿泊が目立つ。
京都は、成田空港を使って入国する欧米からの訪日客も多く、外国人宿泊客の多様性を産んでいる。
平均客室単価に客室稼働率を掛けて算出する客室収益指数「RevPAR」の18年の対前年比伸び率は、大阪がマイナス7.7%と収益悪化が目立ったが、京都はマイナス0.2%にとどまった。
昨日開催した『観光のひろば』でも、新今宮のホテル中央グループは、リスクヘッジのために外国人比率を50%にとどめているという。
【ポイント】
京都市の主要ホテルでは、2018年も外国人宿泊客の増加が続き、地震や台風による影響は限定的だったが、減少が続く国内客も含めた多様な地域構成を模索する動きが広がっている。

英国のホテル市場調査会社「STR」によると、平均客室単価に客室稼働率を掛けて算出する客室収益指数「RevPAR」の18年の対前年比伸び率は、大阪がマイナス7・7%と収益悪化が目立ったが、京都はマイナス0・2%にとどまった。

日本全体の訪日客はアジアが85・7%、関空を利用する訪日客はアジアが92・0%に達する。
52ホテルの18年の宿泊客地域別構成比はアジアが58・8%で、欧州や北米などアジア以外の地域が4割超を占める。
リーガロイヤルホテル京都は「京都は成田空港を使って入国する欧米からの訪日客が多く、関空閉鎖の影響は受けにくい」とみる。

一方、国内の観光客は地震や台風の影響を除いても減少傾向が顕著だ。
京都ブライトンホテルは訪日客の割合が約35%で、欧州や東アジアが3割ほど、北米が2割ほどを占める。「国内のリピーターや常連客にゆっくり滞在してもらえるようにしたい」と訪日客は30~40%程度を維持する考え。京都ホテルオークラも、訪日客30%程度を維持しながら「国内の人口減少を踏まえ、東南アジアやオーストラリア、ヨーロッパへのセールスも強化して多方面からの集客を目指す」とする。

今回の調査では、宿泊客数でイタリアが前年比36・9%増、スペインが同26・2%増、フランスも同15・5%増となり、欧州の伸びが目立った。
同協会は以前、中国などのアジアでの誘客に力を入れていたが、現在は「何もしなくても来ていただける状態」。近年は欧米やオーストラリアの個人旅行者向けの誘致活動に軸足を移している。
「日本の伝統文化への関心が高い欧州の訪日客は、工芸品や和食の消費など地場産業への貢献が期待できる。リスク分散のため構成の多様化も必要で、引き続きアジア以外からの誘客に力を入れる」としている。