外国人に大阪が「見る」「する」スポーツツーリズムのメッカに! 〜卓球の「聖地」

大阪が卓球の「聖地」に…加速するスポーツツーリズム

(産経新聞 2019.5.2)
今日のNEWSで、2018年の来阪外国人は、1141万6000人と前年を30万人余り上回り、6年連続で過去最多を更新、中国455万人、韓国239万人、台湾122万人。一方、増加率が2.8%と微増に留まったと発表された。
今年はラグビーワールドカップ、来年の東京五輪、再来年の関西ワールドマスターズゲームズの期間を「ゴールデン・スポーツイヤーズ」といい、大阪観光局の溝畑宏局長は「見る」「する」スポーツを提言しています。
【ポイント】
関西でスポーツを通じた観光振興の取り組みが加速している。「大阪・関西をスポーツのシリコンバレーに」を合言葉に設立された「大阪・関西スポーツツーリズム&MICE(マイス)推進協議会」は世界野球ソフトボール連盟の総会を誘致。アジア初開催となる会合は11月に堺市内のホテルで開かれる。

今年はラグビーワールドカップ(W杯)日本大会に始まり、来年の東京五輪・パラリンピック、再来年の関西ワールドマスターズゲームズ(WMG)までの期間を「ゴールデン・スポーツイヤーズ」という。
訪日外国人客を中心とした来阪の観光客と関西のスポーツをどう結びつけるか。「スポーツは人をつなげる素晴らしいコンテンツ。他業種への広がりも大きい」と話す大阪観光局の溝畑宏局長は「見る」「する」「MICE」-に分けて振興策を提言する。
「見る」では、台湾で人気のあるプロ野球のオリックス・バファローズや、アジアで知名度を高めているJリーグのガンバ大阪、セレッソ大阪の試合を観光客が観戦できる機会を設け、相撲や卓球を重点競技に挙げる。
「する」は、ヨガやサイクリング、ボウリングなどの体験。
国際会議や展示会参加のためのビジネス旅行を意味する「MICE」

特徴的なのが「卓球」だ。
卓球は昨年にプロアマ併存のTリーグが発足した。1年目は平日開催が多かったこともあり、レギュラーシーズンの平均観客数は約1200人で、3季目の男子バスケットボール、Bリーグ1部(B1)の約3000人の半分以下に過ぎない。
溝畑局長は「競技そのものに根強い人気があるし、参加交流型の『する』の施策も考えられる」と強調する。

大阪府内には、Tリーグの初代女王となった日本生命レッドエルフと同3位の日本ペイントマレッツの2チームが本拠を置く。
今年に続いて来年の日本選手権も丸善インテックスアリーナ大阪で開かれる予定で、トップレベルの試合を観戦できる。
大阪を訪れるインバウンドの約80%が東アジア。卓球の世界ランキングの上位国・地域とほぼ合致する。
観光資源として生かすことに成功すれば、大阪が卓球の聖地となるかもしれない。

ラグビーの世界ランキングの上位国・地域や、WMGの参加者が多い国(表は2017年の前回オークランド大会の統計)は来阪のインバウンドと大きく異なる。来阪者が少なく、関西・大阪になじみが薄い国・地域が大半で、観客や参加者は“一見(いちげん)さん”が多い可能性が高い。裏返せば、新規層を開拓するチャンス。「もう一度訪れたい」と思わせるため、どうもてなすかのアイデアが問われる。
ポスト「ゴールデン・スポーツイヤーズ」から大阪・関西万博へ。
近畿大学の高橋一夫教授(観光マーケティング)は「スポーツツーリズムの定義をスポーツを『見る』『する』ことをモチベーションにして地域を訪れ、それが他の観光資源にも影響を及ぼすことだとすれば、大阪・関西の潜在能力は高い。スポーツをきっかけに、地域を楽しんでもらうことが大切」と話している。