18年、醤油77億円・味噌35億円 海外販売 健康志向、日本食人気が追い風!

しょうゆ・みそ 海外に活路 健康志向、日本食人気 追い風

(中日新聞 北陸経済ニュース 2019年8月16日)
醤油・味噌メーカーの輸出拡大の動きが活発になっているという。
ワサビやユズ果汁入り粉末醤油や、アルコールを抑制した「ハラル認証」の醤油と味噌などの開発も進んでいる。
財務省貿易統計(2018年)によると、醤油は約77億円、味噌は約35億円と、2012年以降、順調に伸びているという。
【ポイント】
北陸のしょうゆ、みそメーカーで輸出拡大を目指した動きが活発になっている。
食生活の変化などで国内需要が頭打ちとなる中、多彩な料理にスパイスとしても使える粉末タイプのしょうゆや、イスラム教の戒律に従った「ハラル」対応の加工食品など現地ニーズに合った商品を投入。日本食人気も追い風に販路を広げようとしている。

直源醤油(金沢市)の直江潤一郎社長は、米ニューヨークとロサンゼルスで、新たに開発したワサビやユズ果汁が入った新しい粉末しょうゆを飲食店に直接売り込み「手応えを感じた」という。
「常に新しい食材を試したいというシェフのニーズは高い」
米国ではドレッシング類も扱っており、中でも粉末しょうゆは和食以外に、イタリア料理やスイーツに幅広く使えると重宝されている。通常のしょうゆに比べ塩分が低い点も評価されている。
輸出先は中国・香港が六~七割で、特に「赤ちゃんしょうゆ」が食の安全を求める富裕層に人気がある。
米国はまだ二割だが、本年度の経済産業省の地域産業資源活用事業の採択を受けて新たに販路を開拓し、二年後の海外売上高を直近の三倍の年六千万円に伸ばす考えだ。

ヤマト醤油味噌(金沢市)は、アルコールの発生を抑制する製法でつくった「ハラル認証」のしょうゆとみそを国内の訪日外国人向けに発売。これらをベースにしたドレッシングやつゆ、たれなどの加工品をマレーシアに輸出しようと準備を進めている。
マレーシアのイスラム教徒の間でも日本食への関心が高まってきており、現地の要望を受けて商品開発を始めた。
同社はフランスを中心に欧州が四割で米国、東南アジアがともに三割。有機みそや生じょうゆなど取り扱う商品は二十数種類に上る。
「健康志向から発酵食文化や日本食への評価が海外で高まっている。市場開拓の余地は大きい」海外売上高を年一億五千万円から近く二億円にする目標を掲げる。

みそ製造販売の米五(福井市)は中国・香港や台湾、シンガポールにみそを輸出。
鍋料理やラーメン店向けに需要があるという。昨年五月には中国向けの越境電子商取引(EC)を利用して、インスタントみそ汁の販売も始めた。
海外売上高比率はまだ1%に満たないが、5%にまで高めるのが目標。