愛媛県の大洲城で天守でのステイが1泊100万円 文化財の活用を!

1泊100万円であなたも城主 白馬で入城、寝室は天守

(朝日新聞デジタル 2019年11月13日)
https://digital.asahi.com/articles/ASMC76Q4VMC7PFIB00R.html
城は「文化財であり象徴」と考える方も多い。そして「文化財を活用する」ように考える方も多い。また「維持費を確保」を戦略的に持たなくてはならない。
政府は「城泊」をインバウンド向けに各地での展開を呼びかけている。
愛媛県大洲市の大洲城の特徴は、町家や古民家をホテルなどに改修し、城下町として売り出す構想を持つことだ。成功事例になって欲しい。
【ポイント】
愛媛県大洲市の大洲城で来春から、天守に一般の人が宿泊できる「キャッスルステイ」が始まる。
鉄砲隊による歓迎や伝統芸能の鑑賞、豪華な食事などVIP待遇が受けられ、1組につき1泊100万円から。海外の富裕層などを観光に呼び込むねらいがある。
大洲市は、中心部の町家や古民家をホテルなどに改修し、城下町を地域の観光拠点として売り出す構想を進めている。
売りは、城主気分を味わえる体験型イベント。今月8、9日にあった実証実験では、大洲藩主・加藤貞泰に扮した城の職員が白馬に乗って入城。大洲藩鉄砲隊による祝砲などで歓迎を受けた。
天守前では、地元の保存会が市の伝統芸能「河辺鎮縄神楽(しめかぐら)」を披露。国重文の高欄櫓では、肱川あらし観光大使で演歌歌手の伍代夏子さんらが、伊予牛や大洲米など地元食材を使ったディナーを味わった。寝室は天守1階に設けられる。
政府は「城泊」をインバウンド向けに各地で展開するよう呼びかけている。
長崎県の平戸城も来夏から城泊が始まる予定。
「城は外国人に訴求力がある。城下町全体の活性化を図る大洲城が城泊の先進事例になる」と話す。
実証実験は、城の価値を損なわずに事業を運営できるかを確かめる意味合いもあった。
市と連携協定を結び事業を運営する「バリューマネジメント」(大阪市北区)の他力野淳社長は「お城の姿はそのままの形で後世に残す」と強調。
城は改修しない方針で、トイレは専用のトイレカーを城に横付けする。入浴施設は今後、二の丸に整備する。気温を考慮し、宿泊受け付けは春と秋に年間30日を上限にするという。
 
現在の4層の木造天守は2004年に再建された。総工費13億円のうち5億2千万円は全国からの寄付でまかなった経緯がある。村上常雄市議は「城はみんなで眺める市の象徴。一部の人がお金を払って好きに使っていいのか」と指摘している。
10月末に首里城(沖縄県)で火災があり、防火対策も課題の一つ。大洲城では宿泊者に禁煙を徹底し、宿泊時は夜間に常駐のスタッフが見回るという。
 
市の村中元・観光まちづくり課専門員は「城や城下町を残すことが一番。人口減少が進んだときに維持費を確保するには、文化財の活用の幅を広げるチャレンジをしないといけない」と話す。
キャッスルステイは来年4月をめどに開始予定。