2030年、海外旅行は18億人、輸送で排出する二酸化炭量は20億トンに増加!

観光輸送の二酸化炭素量排出量は2030年に5.3%に拡大、UNWTOらがCOP25で発表、輸送・観光業界に気候変動に対応強化求める

(トラベルボイス 2019年12月17日)
 
 
世界の旅行者は2016年の200億人から2030年には370億人に。国内旅行が188億人から356億人。海外旅行は12億人から18億人に増加し、観光で輸送が排出する二酸化炭素は、2016年の16億トンから2030年には20億トンに増加するという。
輸送機関も二酸化炭素排出抑制に力を入れているが、さらに強化する必要がある。
【ポイント】
国連世界観光機関(UNTWO)と国際交通フォーラム(ITF)は、マドリードで開催されたCOP25で、観光事業における輸送の二酸化炭素排出量の割合は、2016年の5%から2030年までには5.3%に拡大すると発表した。
世界的な観光客の増大にともなって、輸送機関は低二酸化炭素旅行の推進に力を入れており、今後10年間で輸送人キロあたりの排出量は削減されると見込まれるが、観光をさらに効果的に変革していく協力体制を強化することを求めている。

UNWTOエグゼクティブ・ディレクターのマニュエル・バトラー氏は、「この包括的な研究は、観光作業におけるさまざまな輸送手段が環境に与える影響を分析したもの。今こそ、観光産業、特に観光政策を立案する機関は、データを効果的に活用し、気候変動危機に取り組むうえでリーダー的な果たすべきとき」とコメントした。

国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の副事務局長のオバイス・サルマド氏は、パリ協定の実行に向けて本格的に動き出す必要性を強調したうえで、「観光は『自国が決定する貢献(NDC)』を進める多くの国で大きな関心事として捉えられている。しかし、まだ十分な取り組みにはなっていない。観光産業はさらにそれを推進しなければいけないし、各国政府もそれぞれの政策を強化してく必要がある。

• 現在の野心的なシナリオに反して、輸送が観光で排出する二酸化炭素量は、2016年の15億9700万トンから2030年には19億9800万トンに増加すると予測。
•  旅行者は国際と国内をあわせて2016年の200億人から2030年には370億人に増加。内訳は国旅行で188億人から356億人に。海外旅行は12億人から18億人に。
•  輸送機関が観光で排出する二酸化炭素量の全体に占める割合は2016年の5%から2030年には5.3%に拡大すると予測。
•  全輸送のうち観光関連の輸送が排出する二酸化炭素量の割合は2016年で22%。現在の取り組みを継続しても、2030年は21%にしか低下しない。
今回の「Transport Related CO2 Emissions of the Tourism Sector」報告は、COP25での「ワン・プラネット・サステナブル・ツーリズム・プログラム」のイベントで発表されたもの。